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2004.04.07

しゃばけ

薬種問屋の一人息子・一太郎は、病弱だが妖怪が見え、意志を通じることが出来る不思議な力を持っていた。その一太郎が人目を盗んで出かけた晩に人殺しを目撃。その時はからくも難を逃れるも、その後も奇怪な殺人事件が続発。ついには一太郎の間近にまで魔の手が迫ってきた。一太郎は忠実な手代(実は妖怪)の仁吉と佐助と共に事件を探り始めるが、そこには意外な真相が隠されていた。

 本日読了。捕物帖+妖怪ものと言うべきか、一風変わった小説。何人も人死にが出るにもかかわらず、どこかユーモラスな雰囲気なのは、主人公のキャラクターでしょうか。その主人公・一太郎と妖怪の楽しくも頭の痛くなりそうな日常描写を読んでいるだけでも楽しいのですが(妖怪を全くの異物として描かず、日常からちょっとだけずれた所に普通に居る連中として描いている所に好感が持てます)、物語のメインである、一太郎たちが直面する怪事件の方は一ひねりも二ひねりもある代物で、こちらもgood。普段妖怪変化が出てくるような本ばかり読んでいる身には、犯人像はさほど意外でもないですが、その「犯行動機」が実は…というのはさすがに読めず、そしてその動機が主人公の生き様、考え方に密接に関わってくる点はなかなかに見事と感じました。続編も読まなければ。

 ちなみに冒頭数行を読んで、何だか文体にすごいデジャヴを感じたのですが、作者の方の経歴を見て納得。

 …ところで設定を見ていて当然のように下克上カプという語が浮かんできた私は汚れているのでしょうか。


「しゃばけ」(畠中恵 新潮文庫)

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