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2004.09.10

鬼剣衆 妖藩記

 怪事が頻発する信州の小藩・夕城藩の剣術道場「神影館」の師範・紫暮左近は、ある日凶暴な百姓の若者小仁蔵と出逢う。左近の兄にして姿無き妖剣士・右近に肩を砕かれながらもたちどころに治癒してしまう彼の生命力と、類い希な剣の素質に興味を持った左近は、彼に剣の指南を始める。厳しい修行の中、小仁蔵は次第に左近に心を開いていくが、その頃、彼を狙って奇怪な剣士たちが夕城藩に集結していたのだった。

 江戸時代のプチ魔界都市といった趣の夕城藩を舞台にした「妖藩記」の第2弾。1巻目が複数話収録の短編集だったとはいえ、2巻目にしてキャラクターたちはまるで何年も前から読者の前にいたような安定感を持っているところはさすがとしかいいようがありません。特に主人公・左近は、作者が元々得意としている人を喰ったような豪傑タイプのキャラではありますが、やはり抜群に存在感があります。

 ただ少し残念だったのは、1巻目ほど夕城藩の怪異に焦点が当てられていないこと。もちろん、中盤からクライマックスにかけての物語に怪異も密接に絡んでくるのですが、もう少し小ネタ(魔界都市シリーズのファンなら何となくわかってくれると思いますが)を交えてくれると嬉しかったなあと思います。大事に育てていけば、より妖しく、より魅力的になるであろう舞台だけに…
 何はともあれ、紫暮兄弟やサディスト同心、そして何よりも夕城藩の町並みと怪異にはまた会いたいものです。

 ところで五人目は…('A`)?

「鬼剣衆 妖藩記」(菊地秀行 カッパ・ノベルス) Amazon bk1


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