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2004.10.31

「新選組!」 第43回「決戦、油小路」

 よく考えたらマジメにこのblogで感想を書くのは初めてかも知れませんが、楽しみに見てます「新選組!」。
 相変わらず史実がどーのと言う人もいるのかもしれませんが、伝奇バカにとっては史実と違ってナンボなのでむしろ楽しみです(山南まん激死の直後の回で近藤の妾騒動を描かれたのはさすがに萎えましたが)。

 さて今回は伊東先生と平助が死亡というまたまたつらい回だったわけですが、見る前から胸が痛む平助の死もさることながら、伊東甲子太郎の死――というよりその直前の勇との対話――が非常に印象的だったのが嬉しい驚きでした。
 伊東甲子太郎と言えば、「二股膏薬」とか「ホモじゃないだけ観柳斎よりマシな程度」とか言われてますが(ごめん後の言ったの私)、この「新選組!」での描き方は、従来とはまた異なるアプローチ。
 文武両道に秀で、高邁な理想を持ちながら、しかしそれでも時代の空気を読み切ることができず、大きな流れの前に無力さすら感じることになってしまう。そんな時に(皮肉にも暗殺策の中で)近藤と語り合い、自分の小ささを痛感してついに胸襟を開くという展開の中で見せた甲子太郎の表情とその変化は実に見事で、このドラマでの甲子太郎の無闇な才子面は今回それを崩してみせるためにあったんじゃないかとすら思わされました。

 そしてその時の近藤との対話の内容。近藤勇がやたらと理想主義なのは、ややもするといかにも大河ドラマ的な美化が鼻につきかねませんが、今回は勇の出自と、現在の甲子太郎の立場をうまく並べて見せた上で、二人が本来目指すべき理想を示して見せた点に感心しました。なんというか、男泣き度結構高くていいですね、こういうのは。
 それだけに、その直後のシーンがまたツラく…

 また、表情と言えばもちろんかつての仲間たちに刃を向ける平助の表情も素晴らしかった。もう、哀しみも憤りも全て極まって、ただ叫ぶしかないという表情が…。もう役者さんの方も、頭真っ白にして演じたろうな、というある意味素の凄みがそこにはありました。
 そして遂に斬られてなおも刀を振るう時の表情は、もう歌舞伎の見栄を切る時のノリで、これはこれでさすがは…という印象でした。
 総司の「あなた方が思うほど平助は子供じゃありません!」にもグッときましたよ。いいコンビだったもんな、二人。

 ちなみにNHK公式サイトは相変わらず素早い仕事で油小路事件コーナーを設置。平助を演じた中村勘太郎氏のインタビューを見たら、やっぱり頭のねじを一本飛ばして演じていたようです。

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