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2004.12.01

殺生石

 ここのところ、伝奇時代小説の大作・快作が相次いで、読むのも感想を書くのもたまってしまいました。

 最近の収穫その1は先だっても紹介した富樫倫太郎の「殺生石」
 自らの王国を再興せんと幕末の日本に現れた不死人サン・ジェルマン(実はソロモン王)。
 九尾の狐を封印した殺生石を独り守り続けるシサム・カムイこと不死人安倍泰成。
 和人の暴虐により家族と仲間を失いながらも生きる希望を失わないアイヌの若きカップル。
 旧幕府軍の軍艦に憧れ、故郷を飛び出して榎本艦隊の一員として北に向かう少年。
 そして、かつては鬼の副長と恐れられ、今は旧幕府軍の闘将として活躍する土方歳三。

 主な登場人物を列挙するだけで、ワクワクしてくる作品ですが、内容ももちろん充実。よくもまあ、古今東西、これだけバラバラのネタを盛り込み詰め込んで、物語を成立できるものだと、ただただ感心してしまいました。
 そして、それぞれの生き様を背負った個性的な登場人物たちの進む道がやがて一本の線としてまとまり、最後の戦いへと収束していく様は、まさに伝奇小説の醍醐味が横溢していると言えるでしょう。

 個人的には、術描写にもう少しケレン味が欲しいかなとか、西洋オカルト(って言うんでしょうか)関連の部分については今ひとつ練り込み不足かなとか思わないでもなかったのですが、そこは個人の好きずきということにしておきましょう。

「殺生石」(富樫倫太郎 光文社カッパ・ノベルス) Amazon bk1


 

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