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2005.01.15

立川文庫 霧隠才蔵

 猿飛佐助と並ぶ真田十勇士中の忍術使い、霧隠才蔵の冒険譚。この作品では、才蔵の出自(同じ立川文庫の「猿飛佐助」では蘆名家の浪人でしたが、こちらでは浅井家の侍大将の息子に)と、前半では関ヶ原の合戦での活躍、後半では三好清海入道との珍道中が描かれています。

 才蔵のキャラクター的には、正直言ってほとんど佐助のコンパチキャラという状況、つまり才蔵が佐助に入れ替わってもほとんど支障のない状態であって、そこが不満と言えば不満なのですが、そこは今の読者の目というものでしょう。何よりも、後半の珍道中があまりにも面白く、そんなことはどこかに吹っ飛んでしまいました。
 何せ、才蔵&清海コンビの活躍というのが、もう良い意味でメチャクチャ。一応、関ヶ原後の諸大名の動向を探るという名分はあるのですが、そんな目的はどこへやら。不幸な女性のため、塙団右衛門や薄田隼人らを巻き込んでの大殺陣から始まって、徳川方の大名のところに真っ正面から乗り込んでは無理難題を吹っ掛け、大暴れした挙げ句に軍資金を掻っ払うという、どっちが悪党だかわからないような暴れっぷりで、いやはや、まさに「痛快」の一言でありました。
 この辺りのノリを見ると、やはり講談の主人公たちは、水滸伝の豪傑たちの遠い子孫なのだなあと思わされます。

「立川文庫 霧隠才蔵」(雪花山人 「歴史と旅臨時増刊 立川文庫傑作選」所収)
 

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