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2005.04.20

「甲賀忍法帖・改」第1巻

 まず最初に書いておきますが、浅田寅ヲファンの方には不快な表現もあるかと思いますのでごめんなさい。
 さて、「バジリスク」とほぼ同時期に連載され、こちらは現在も連載中の「甲賀忍法帖」のコミカライズであるこの作品。こちらは、いかにも浅田寅ヲらしい絵柄で、猛烈に大胆にビザールにアレンジされたデザインの忍者(…か?)たちが、近未来を思わせる無機質な背景の中で闘いを繰り広げております。

 正直に言って、「スプーンマン」「パイドパイパー」を読んだ限りでの私の浅田寅ヲ評価は、「絵師としてはともかく、漫画家としてはあんまり…」(オブラートに包んだ表現)なので、必然的にアクションが多くなるであろうこの作品がどうなるか、少々心配していたのですが、単行本でじっくり読めばきちんとわかる作品になっていたので一安心。

 それにしても改めて読んでみて驚かされたのは、そのあまりに鮮烈なビジュアルイメージとは裏腹に、展開や台詞が、きちんと原作に沿ったものであること。そのアレンジされたデザインと、原作に忠実なストーリーが、強烈な化学反応を起こしていて、なかなか楽しいトリップ感があります(朧ただ一人、常人的なキャラデザインとなっているのが逆にまたよい意味で違和感が生じています)。

 しかしこの作品が不幸だったのは、やはり同時期に「バジリスク」があったこと。
 同じく原作に、こちらは絵柄的にもイメージにも忠実で、しかも原作ファンも驚くほどの名作となったこの「バジリスク」と同時期というのは、いかにもタイミングが悪い。
 原作ファンにとってはそのビジュアル的なアレンジが違和感をもたらし、初見のファンにとってはストーリー的に既にネタバレしているという状態では…

 さらに不幸なことに掲載誌「エース特濃」が消滅してしまったこの作品、大塚英志の「コミック新現実」に連載の場を移し(これはこれである意味不幸)継続することになりました。私も単行本が出る限り、追い続けたいと思います。


 と、ここまではまじめに描きましたが、以下、頭の悪すぎる感想。
 この作品の最大のウリは、何と言ってもあれですよ、地虫十兵衛。
 もうね、このビジュアル的な――原作とはベクトルの異なる――ヤバさは尋常ではありません。初めて見たときは体に悪そうな飲み物吹きそうになりました。夜道でこんな奴にあったら発狂すると思います。
 この強烈デザインの十兵衛が大まじめに天膳とスタイリッシュにやりあうシーンだけでも、この漫画を読んで良かったと思いましたよ。いや本当に。

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