« 「萌え」Tシャツ発売決定!・・・平田弘史先生の | トップページ | 伝奇時代劇の風は吹くか 「里見八犬伝」と「SHINOBI」 »

2005.07.19

「伊庭征西日記」休載が残念 「コミック乱ツインズ」8月号

 今月の「コミック乱ツインズ」誌は、元々掲載予定がなかった「黒田・三十六計」に加え、「伊庭征西日記」作者急病のため休載だったため、毎月私が楽しみにしている作品のうち、2作品が掲載されていないことになり、少々残念でありました。

 そんな中で今月も元気に突っ走っていたのは「武蔵伝」(石川賢)。柳生一門の暗殺部隊・羅刹衆の罠に陥り、宿の中で一人、また一人と惨殺されていく武蔵たち…という展開で、ほとんどホラー映画のようなノリでしたが、昔から閉鎖空間で追い駆けっこしながらの殺し合いを描かせたら抜群の冴えを見せる作者だけあって、無惨な展開の中にも妙なテンションの高さがありました(大体、襲ってくるのが不死身のサイボーグでも生きている穴でもないんだから、石川主人公にとってはこの程度ピンチの中にも入りませんわい…と無茶を言う)。
 と、作中の人物に言われるくらいムチャクチャな新免武蔵の活躍で危地を脱せるかと思いきや、ドカンと大爆発に巻き込まれたところで(このシーンでの柳生天鬼のムチャクチャな自信も素敵)以下次号。次号は巻中カラーとのことです。

 一方、「真田十勇士」(岡村賢二)は、前半で霧隠才蔵vs甲賀の四天王の筆頭・小野川天馬の戦い、後半で真田幸村と十勇士の大坂城入りと、全く趣の異なる場面ながら、どちらも重要かつ印象的なシーンが描かれました。
 特に才蔵vs天馬は、読者サービスシーンを展開しつつも、それが才蔵の攻撃の見事な伏線となっていて、決着自体はあっけなかったものの、忍者同士の死闘としてのリアリティが感じられるなかなかの名勝負でありました。

 その他の作品としては、「仕掛人藤枝梅安」(さいとう・たかを&池波正太郎)は相変わらず安定したクオリティ。梅安の医術の弟子と、音羽の元締めの養子と、二人の後継者の姿が描かれるのはなかなか興味深いものがありました。
 今月号で第2話の「忠臣蔵」(土山しげる&久保田千太郎)は、大石内蔵助の平和な日常と、吉良と柳沢の腹の探り合い(そしてそれが浅野家につながっていくことに)が平行して描かれる、嵐の前というべき内容。吉良と柳沢(あと大野九郎兵衛)が、いかにも嫌みったらしく描かれているところを見ると、フツーの忠臣蔵になるようですね。正直、がっかり。
 また、「伊庭征西日記」の代打と思しき読み切り「戦国外伝 家船のモズク」(佐々木慧)は、16世紀中期の瀬戸内海を舞台に、海の渡り者たる家船衆の姿を描いた作品。正直、絵のクオリティが…ですが、ラストで海の民としての気概と侍たちへの怒りを主人公が見せるシーンは、主人公の行動の容赦のなさが相まって印象的でした。
 あと、「竜馬がイク~ッ」(二階堂正宏)は、本当に毎回しょーもない内容なのに、毎回ナンセンスな展開とオチが妙に楽しいですね。

 来月号は「黒田・三十六計」も掲載されるということで、楽しみです。

|

« 「萌え」Tシャツ発売決定!・・・平田弘史先生の | トップページ | 伝奇時代劇の風は吹くか 「里見八犬伝」と「SHINOBI」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/5030220

この記事へのトラックバック一覧です: 「伊庭征西日記」休載が残念 「コミック乱ツインズ」8月号:

« 「萌え」Tシャツ発売決定!・・・平田弘史先生の | トップページ | 伝奇時代劇の風は吹くか 「里見八犬伝」と「SHINOBI」 »