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2005.07.15

待望の続編、なのだけれど 「不忘の太刀 織江緋之介見参」

不忘(わすれじ)の太刀
 織江緋之介シリーズ第二弾。前作「悲恋の太刀」のラストで何処かへ消えた緋之介が、再び江戸に――新吉原に登場、幕府の闇の部分にまつわる事件に対して剣をふるう、という展開であります。
 今回は、堀田正信の幕政批判・領地返上事件を縦糸に、徳川忠長の自刃にまつわる秘密を横糸としたストーリー。悲嘆のどん底に沈んでいた緋之介は、盟友ともゆうべき徳川光圀の要請により再び立ち上がり、事件に挑むわけですが…

 正直、個人的には(あくまでも個人的には、ですよ)「微妙」の一言でありました。何と申しますか、キャラクターがストーリーの都合で動かされているような、そんな印象を受けたのです。
 上田作品は、これまで、どれほど入り組んだ物語であろうとも、主人公をはじめとするキャラクターたちが、それぞれの立場から生き生きと行動し、それが物語を単に複雑なだけでない、魅力と奥行きのあるものとしていると感じていたのですが、今作はそれがどうもうまくいっていない印象がありました。
 もちろんそれは、主人公である緋之介がいまだ悩みの中にあり、失意の中からこれから立ち上がろうとしているという今作の中での立ち位置によって、あまり生き生きとしていないと感じたのかもしれませんが…

 確かにいつもの通りストーリーは面白く、また剣戟シーンも迫力十分だったのですが、それだけにキャラの動きに、少々違和感を感じてしまった次第です。もちろん、あくまでも個人的な感覚ではありますし、前作を絶賛しておいてこういうことを書くのはいかがなものかと思いますが(というか、つい先日まで「織絵緋之介」とか誤記していた人間の言いぐさではないです)。

 まず間違いなくシリーズは続くと思われますので、今後の展開に期待いたします。


「不忘の太刀 織江緋之介見参」(上田秀人 徳間文庫) Amazon bk1

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