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2005.08.17

伊庭八急展開 今月の「コミック乱ツインズ」

 今月の「コミック乱ツインズ」は、センターカラーで石川賢の「武蔵伝」。表紙ページで結構大きく光姫武蔵のヌードが描かれてますが、賢先生の描く裸体なのであまり嬉しくありません。
 それはさておき、今回は柳生流斬撃剣なる、石川賢作品には珍しくちゃんとした(理屈のある、自然法則をブッちぎってない)剣法が登場。その剣を操る但馬守の影武者と義経武蔵との対決は、しっかり剣豪ものしておりました。
 その一方で、遂に櫂を握った新免武蔵のパワフルな暴れぶりは痛快。そして謎の老人・無風坊と但馬守の間の因縁もほのめかされて、なかなか良い感じに盛り上がってまいりました。

 二ヶ月ぶりの森田信吾「伊庭征西日記」は、相当の急展開。いきなり将軍家茂が死去して(もしかして先月号にちゃんと載っていたのを見落としたんではと一瞬思いました)、伊庭八郎はいったん江戸に戻ることに。あれ、「征西日記」って将軍に随行した時の日記なんでは…とも思いましたが、それはまあ置いておくとして。
 前回思わせぶりに出てきた仇敵(と本人は思っている)もあっさりかわして、八郎は今度は鳥羽伏見の戦いに参戦(おお、確かに「征西」だ)。ラストは、このまま終わってしまうんでは…と思わされるような勢いで八郎が銃弾を喰らったところで以下次号。
 正直に言って今月も絵が相当荒れていますが、血を吐いた八郎が病魔を振り払うために道場で素振りを行うシーンの迫力はさすがでありました。

 岡村賢二の「真田十勇士」は、今回は大坂城内の評定がメインで動きは少なめ。しかし、評定中に横槍を入れて籠城策を採らせた小幡勘兵衛(実は家康の間者)を、笑顔から一転の鋭い眼光で射すくめる幸村がなかなか印象的でよろしかったと思います。

 そしてお楽しみの「黒田・三十六計」は作者急病のためお休み…orz
 が、代打(?)で思わぬ作家が登場。毎月、この雑誌では近藤ゆたか氏の埋もれた時代劇コミック紹介エッセイであるところの「時代劇百科」が掲載されているのですが、そこで以前紹介された(よな、確か…)植木金矢先生の「憂国の御用党」が掲載されたのです。
 御用党とは、これすなわち御用盗。幕末に行われた数々の蛮行の中でも最たるもの(と思ってます、私)の御用盗に心ならずも加わることとなった青年の苦悩を描いた短編であります。
 正直に言って、内容的には今ひとつ盛り上がりに欠けるのですが、さすがに絵の迫力は素晴らしく(ラストの断末魔はかなりのインパクト)、また、幕末を描いた物語であっても、自らの正義のためと称してテロルに走る者たちの姿は、現代におけるテロリストたちの姿と変わらず、おそらくはこの作品が選ばれたのもその辺りがあったのでは…と想像する次第。


 で、来月も「黒田・三十六計」は掲載されない模様…

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