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2005.08.02

将軍吉宗意外伝 「吉宗御庭番」

 将軍吉宗直属の警護者・総番となった伊賀谷の忍・恐竜(おそれりゅう)を主人公としたバイオレンス・アクション。以前に「恐竜傳」として発表されたタイトルが、廉価版コミックとして二冊に再編集されたものです。

 総番は幕府の忍びにとって最高の栄誉たる職。群がるライバルたちを蹴落としてこの総番となった恐竜は、忠実すぎるほど忠実に職務を遂行していきますが、その吉宗はあまりに狭量かつ残虐な人物。そして新型銃の大量生産で天下を狙うと言われた吉宗のライバル・尾張宗春を探ることとなった恐竜は、宗春と直に触れてその英明さを知り、ついには吉宗に反旗を翻すこととなります。
 …というか、この作品での吉宗は、こちらが唖然とするほどの残虐非道・傲岸不遜の暴君。一般に吉宗=名君というイメージがあるもので、この落差には大いに驚かされました(実はこれがもの凄い伏線になっているのですが…)

 そして幕府創立以来、将軍に対し唯一刃を持って叛逆した存在となった恐竜は、襲い来るグロ怪奇な怪忍衆(キモいですキモすぎます)と死闘を繰り返す中、権力者たちは所詮同じ穴の狢に過ぎないこと、そして主に叛逆した犬は主を噛み殺すしかないことを悟り、逆襲に転じるのですが…

 ここから先、ラストにかけての展開には、もうただただ唖然。そんな馬鹿な!? という思いと、その手があったか!? という思いが同時に沸いてくる、そんな意外かつ伝奇的に非常に面白い結末に満足しました。


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「吉宗御庭番 怪忍襲来之巻」(さいとう・プロ&大川タケシ リイド社SPコミックス) Amazon

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