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2005.11.21

「八犬士」第2巻 人物描写に迫力と魅力の岡村版八犬伝


 岡村賢二先生による「南総里見八犬伝」である「八犬士」も、はや第2巻。この巻では、犬塚信乃の持つ村雨丸を狙う蟇六夫婦の悪巧みから、信乃の旅立ち、浜路の死を経て、古河公方のもとに知らずに偽の村雨丸を持ち込んだ信乃が刃を向けられるまで収録。村雨丸に始まり、村雨丸に終わる巻となりました。

 岡村先生の画は、笹沢左保原作の「真田十勇士」でもそうでしたが、原作の描写を踏まえて、勇敢な人物は勇敢に、実直な人物は実直に、奸悪な人物は奸悪に、それぞれきちんとビジュアル化しつつも、そこにとどまらずキャラクターたちが浮かべる喜怒哀楽の表情がしっかりはっきり迫力をもって描き出されていて、それがまた魅力的であります。

 また、漫画雑誌の連載であるためか、原作の展開にほぼ忠実に描きながらも、諸所にアクションシーンがパワーアップして盛り込まれているのが面白いところ。
 特に、信乃が蟇六らに水中に引きずり込まれて襲われるシーンや、簸上宮六に犬川荘助が主人夫婦の敵討ちを仕掛けるシーンなど、全く予想もしていなかったところで印象的なアクションシーンが展開されていて驚かされました。あんなに強い簸上宮六初めて見ましたよ。

 さて、肝心の八犬士の方は、信乃・荘助に加え、犬山道節が登場。「真田十勇士」の霧隠才蔵を彷彿とさせるクールな美青年で、果たして彼の復讐行がこれからどのように展開するか、そして彼を取り巻く多彩な人物がどのように描かれるか、期待したいと思います。
 そして本巻ラスト一コマでは犬飼現八が登場。髭面で登場して少々驚きましたが、なるほど、このおかげでああなってこうなるのかな…と、次巻の冒頭で展開されるであろう芳流閣の決闘が早くも楽しみです。

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