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2006.01.04

「新選組!! 土方歳三最期の一日」に泣かされました

 昨日は「新選組!! 土方歳三最期の一日」を見ましたが、いや泣いた泣いた。
 半日近く大河ドラマの総集編を流した上での「土方歳三最期の一日」、いやが上にも期待が高まりましたが、いやはやその期待に応える快作であったと思います。以下、感想をざっと。

○冒頭にいつもの主題歌は流れず。炎をバックに立つぼろぼろになった隊旗を見ただけで涙腺が…

○初登場の鉄之助、ずいぶん可愛らしいです。「組!」にも出ていたら面白かったかもしれないですね。というか、あの「鉄人28号」の可愛くなかった正太郎とは同一人物とは思えず。

○「組!」とはキャストが変更になった榎本総裁。どんな人物に描かれるか期待していましたが、なるほど、才子肌でありながらカリスマ性のある「ろまんち」であり、またいざという時の気迫は土方にも負けないという、実に魅力的な人物に描かれていて感心しました。片岡愛之助氏の江戸弁の綺麗さにも感心。

○その一方で、登場シーン以降、ひたすら格好悪かった大鳥圭介。ああ、そういえば男らしい吹越さんて見たことなかったな…などと思っていたら、終盤でひっくり返されました。土方の奇策を聞いて雄々しく立ち上がり、それまでのわだかまりを捨てて共に戦いを挑む姿は本当に格好良かった。

○間違いなく本編のクライマックスの一つは、土方と榎本が、榎本の部屋で対峙するシーンでしょう。二人がひたすら己の主張をぶつける、会話のみで構成されたシーンなのに実にエキサイティングで、最後まで全く気を逸らされることなかったのはやはり素晴らしい。そしてその中で、妄執とすら言える土方の闘志の正体が浮き彫りにされていく様はとにかく圧巻でした。

○非常に熱い三人の握手シーンもあり、こりゃ本当に箱館軍勝っちゃうんじゃないか!? と感じさせられたのはやはり三谷マジックでしょうか。それだけにその後の敗戦シーンが本当に悔しく、切ない…(いや私、東北生まれの関東育ちなので尚更そう思うんですよ)。何よりも、近藤の死後初めて生きるために戦うことを決意した矢先の土方の死、というのがもう…

○島田・尾関、あとは会津シーンでの斎藤以外、ほとんどカメオ出演(だよな?)だったのが残念ですが、舞台を絞ったため仕方ないのでしょう。ネットなどで見ると賛否両論の近藤さん登場シーンですが、あそこで初めて最後の近藤さんの呼び掛けが土方に届いたと解釈すると、やはりあれはあれでよいのだと思います。少なくとも僕は大いに唸らされました。

○そして要所要所で実に味わい深い言葉を残す永井様役の佐藤B作氏。「組!」の頃から、本当にこういう配役はうまいと思います。「ごめんなさいでいいじゃないか」の言葉に涙腺が決壊した人はきっと多いはず。

○ラスト、やはりここで流れるか! の主題歌をバックに、遠く多摩へ向けて原野を駆けていく鉄之助の姿。「組!」の最終回同様、悲劇の結末であるのに、不思議と爽やかで、どこか希望すら感じさせる、美しいラストであったと思います。


 というわけで、個人的には非常に満足のいくドラマでありました。確かに、箱館戦争だけでももっともっと見たいシーンはありましたし、箱館に至るまで、会津からの戦いの道程も見たいという気持ちはあります。また、箱館組以外のその後の姿も見たかったな、とは感じますが、わずか90分弱という限られた時間の中では、ほぼベストの内容であったと思います。
 大河ドラマの続編としても、単発の歴史ドラマとしても、見事に成立している一種神業めいた作品であったかと思います。
 新年早々、いいものを見せていただきました!


 あ…「!」の数が一個増えてたのか…<気づくの遅いよ。


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コメント

初めまして。TBさせていただきました。

本編の最終回では悲しさが先に立ってしまったのですが、「ロマンチ」のおかげで暖かい気持ちで副長を送ることができました。

放送は1回も欠かさず見ましたが史実とストーリーとのギャップに論争も多かったので今回も箱館戦争のことなど調べず見て、正解でした。史実を知れば知るほど欲も出てしまいますし…。そして榎本と土方との総裁室での「真剣勝負」に心底感動しました。

感想エントリをたくさん読みましたが、永井さま(佐藤B作)に言及しているエントリはほとんどなかったので、三田主水さんのエントリを読んで、かなりうれしくなりました。

後編を録画の都合で見ることができなかったのですが「里見八犬伝」も何らかの形で読みたいなと思いましたので、また立ち寄らせてくださいませ。

投稿: ruko | 2006.01.05 01:33

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