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2006.03.18

「源平討魔伝」 和の魅力を貫いた大名作


 時代劇ゲーム話シリーズ(いつの間にシリーズになったのか)、第二弾はナムコの大名作「源平討魔伝」であります(第一弾はこっち)。
 今ではプレイステーションパソコンでプレイできるこのゲームですが、私が今回プレイしたのはPCエンジン版。オリジナルに比べればそれは確かに落ちますが、しかしそれでも当時としてみれば実に素晴らしい移植だったPCエンジン版(その前に出たファミコン版はなぜかボードゲームになっていましたからなあ)、今プレイしてみても十分楽しむことができました。

 鎌倉幕府を樹立した源氏――実は妖魔の一族を討つために、地獄から甦った復讐鬼・平景清が、宿敵頼朝の座す鎌倉目指して死闘を繰り広げるという、これを時代伝奇と呼ばずして何を呼ぶ! というストーリーのこの作品ですが、1986年という時期に、誠に失礼ながら決してメジャーとは言えない平景清という人物を主人公に据えたスタッフの慧眼には驚かされます(余談ですが、この作品で平景清の存在を知ったゲーマーは大変多いのは間違いないはず。かく言う私のその一人であります)。
 そしてその主人公が、白塗りの顔に、つり上がった目と耳まで裂けた口というメイクなのもまたすごい。

 しかし何よりも素晴らしい点は、本作が徹底して「和物」「時代もの」にこだわった点。
 この作品が登場するまでも、忍者を題材としたゲーム、和風のゲーム時代もののアーケードゲームは色々とありましたが、キャラクター、背景、音楽等々、ゲームを構成する要素がトータルとして、和物、時代ものとして構築されていたのは、この作品をもって嚆矢とすべきではないかと思います。
 そしてまた、上記のような形として現れる部分のみならず、例えば遂に頼朝を討った景清が、その次の瞬間には自らも仮初めの生を失い、倒れ果てるというゲームのラストシーンに、ゲーム中も何度か聞くことができる「諸行無常」の理を感じさせられるように、精神的な部分さえ表現されているのがまた素晴らしいところであります。

 アーケードゲームの歴史から見ると、これはさすがに突然変異とも言うべき作品であったらしく、この路線を継ぐ作品というのはほとんど見られません。(ちなみにPCエンジンでは続編である「巻ノ弐」が発売されましたが、ゲームモードが単調となったこともあり、今ひとつの印象でありました。後にPS2の「ナムコ×カプコン」にも登場した敵キャラ・木曾義仲はこの「巻之弐」が初出なのですが…)
 それはそれで残念なことではありますが、しかしそれだからこそ、発表から20年を経た今もなお、この作品がワンアンドオンリーの輝きを持ち続けているのかもしれません。


「源平討魔伝」(ナムコ PCエンジン用ソフト) Amazon

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