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2006.04.28

「豪談 霧隠才蔵」 霧か霞か、才蔵奔る

 自分の身を霧と化す能力を持つ美少年・霧の才蔵。孤児たちを率いて盗賊を働いていた彼だが、賞金目当ての忍びに仲間を皆殺しにされてしまう。かろうじて生き延びた恋人の薊と共に不思議な力を持つバテレンたちに保護された才蔵は、争いのない世を作るためという彼らの言葉に従い、神の子として生き始める。その背後には陰謀の影があるとも知らずに――

 豪談第2巻は、お馴染み霧隠才蔵を主人公としたエピソード(内容・時代的には「豪談 猿飛佐助」の方が先に来るのですが、発行されたのはこちらが先。まあ、細かい話ですが)。
 霧隠の名の通り、霧を呼んで姿をくらます霧隠才蔵はしばしば登場しますが、本作の才蔵は、己の身を霧と化す奇っ怪な能力を持つキャラクターとして描かれます(同じダイナミックプロの「虚無戦史MIROKU」の霧隠才蔵を思い出しますな)。

 そんな個人ではほとんど無敵の才蔵ですが、仲間を狙われてはそうもいかず、たちまち孤独の身の上に。その彼を救ったのは、念力や雷撃、果ては獣人化という、これまた奇っ怪な能力を持つ(何というか、ダイナミックプロ作品のキャラを評するには不適切な表現ですが、巻来功士作品のキャラチックな連中であります)バテレンたちで、彼らに乗せられて天草四郎の先触れみたいなキャラクターとして活動する才蔵ですが、まあ、こんな奴らが真っ当な人物なわけはありませんな。
 当然(?)日本侵略の先兵であったバテレン衆に加え、後半には体制側の忍びたる服部半蔵、更に猿飛佐助を初めとする真田“九”勇士が登場、一気に物語りはクライマックスに向かうことになります。

 「豪談 猿飛佐助」の稿でも書きましたが、本シリーズにおいては、(日本の)異能力者たちは日本古来の神を奉ずる山の民の力を継ぐ者と設定されており、その意味では佐助、そして才蔵らは服部半蔵にとっては同族、外つ国の神を奉ずるバテレン衆にとっては宿敵というわけで、この辺りを突っ込んで書くとまた別の展開があったようにも思いますが、本作はあくまでもアクション重視。それはそれで破天荒な面白さがあって面白いので全く問題なしではあります。

 そして物語は、ある意味本編である「豪談 真田軍記」に続くのでした。


「豪談 霧隠才蔵」(永井豪とダイナミックプロ リイド文庫ほか) Amazon bk1


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