« 最近の伝奇時代劇関連ニュースですよ | トップページ | 10月の伝奇時代劇アイテム発売スケジュール »

2006.09.17

「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第六話 「雨宿り」

 雨の中、刺客・粘虫に襲撃された獣兵衛は、これを退けるも毒を受けてしまう。毒に苦しむ獣兵衛は辛うじて廃屋敷に辿り着き、そこで雨宿りをしていた旅の途中の少年・琢磨と、その母・せんに介抱される。と、そこに数人の雨宿りの男女が現れるが、その中の一人が突然獣兵衛に襲いかかる。粘虫は己の体を持たず、次々と他者に取り憑いて活動していたのだ。獣兵衛と粘虫の戦いの中、自分の夫の敵が獣兵衛と覚るせん。弱った獣兵衛を討たんとする母子だが、そこに粘虫が再び襲撃、せんに憑依してしまう。獣兵衛が放った火で屋敷が燃える中、獣兵衛と琢磨に襲いかかる粘虫。だが、失われたはずのせんの意識が体を動かして炎の中に歩みを進め、逃げ出した粘虫の本体たる眼球も獣兵衛に斬られる。雨が上がり、琢磨はこれからは一人強く生きますと告げて獣兵衛を見送るのだった。

 放送前にあらすじを見て、一番楽しみだったエピソードの一つ。ヒーローとして描かれながらも、結局は雇われ忍者であり、当然綺麗な仕事ばかりではないはずの獣兵衛の、陰の部分が描かれるかと楽しみにしていたのですが…ですが…
 結局、どうにも煮え切らない話になってしまったな、という印象。毒で弱った獣兵衛と、彼を仇と狙う母子、そして姿なき暗殺者という組み合わせ自体は良いのですが、それぞれの要素があっちこっちに行ってしまって、折角のシチュエーションを活かしきれなかったという印象があります。

 獣兵衛の稼業の非情さを描くのであれば、本気で獣兵衛が母子に刃を向けても良かったと思いますし、逆に母子が獣兵衛を本当に許すのであれば、それにつながるエピソードを入れるべきだったのでしょう。その辺りがはっきりと描かれなかったために(敢えて暈かしているというわけでもなく)、直接的・間接的に獣兵衛に両親を殺された少年が、獣兵衛を笑顔で見送るという、たぶん感動的な和解の姿にしたかったのであろうラストが何だか非常に釈然としないものに感じられてしまいました。

 例えば、少年が徹底的に獣兵衛を憎み、仇として追い続けることで、少年に生きる目標を与える(あの先の少年の人生が、決して明るいとは思えず…だからこそ「強く生きる」ということなのでしょうが)という、苦い結末でも良かったのではないかなあ…と思うのはひねくれているでしょうか。

 ちなみに放送時には、何で獣兵衛が単独行動しているねん! と視聴者から一斉に突っ込みがあったのですが、まあ、前回のラストから、つぶてがどっかに行ったと思えば…だめか。


「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第2巻(アミューズソフトエンタテイメント DVDソフト) Amazon


関連記事
 「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第一話 「かくれ里無惨」
 「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第二話 「旅立ち」
 「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第三話 「邪恋慟哭」
 「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第四話 「割れた宝玉」
 「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第五話 「金剛童子」

|

« 最近の伝奇時代劇関連ニュースですよ | トップページ | 10月の伝奇時代劇アイテム発売スケジュール »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/11924165

この記事へのトラックバック一覧です: 「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第六話 「雨宿り」:

« 最近の伝奇時代劇関連ニュースですよ | トップページ | 10月の伝奇時代劇アイテム発売スケジュール »