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2006.09.21

「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第七話 「蕾」

 しぐれたちを突如襲う蝙蝠の群れ。と、そこに地中から木の根がしぐれを守るように現れる。駆けつけた獣兵衛により蝙蝠と木の根は撃退されるが、乱戦の中でつぶてが、木の根を操るヒルコのくノ一・あざみの姿を目撃していた。獣兵衛に宝玉を預けられた濁庵は持ち逃げしようとするが、あざみに奪われた上に獣兵衛に見つかり宝玉の秘密を吐かされる。一方、あざみは蝙蝠を操る鬼門の忍者・カワホリに襲われるが、その場に出くわした獣兵衛は、彼女を救って大滝に落下。意識を取り戻したあざみは、獣兵衛が光の御子たるしぐれを守って闘っていることを知る。再び襲いかかるカワホリを、獣兵衛とあざみは連携して倒すが、既に深手を負っていたあざみは、宝玉を獣兵衛に託し、満足げな笑みと共に木と化すのだった。

 第四話に登場、宝玉が二つに分ける原因となった樹妖のくノ一・あざみが登場。本作には珍しいほどの美人キャラなのが災いしたか第四話で鬼門の忍者に辱められた彼女ですが、今回も、宝玉を探すと称するカワホリの長い舌で股間をまさぐられた上に吸血される(しかもおそらくそれが直接の死因)という薄幸ぶり。

 そして薄幸のヒロインと縁が深い(?)獣兵衛が彼女と触れ合い、彼女も最終的には心を開くのですが、その辺りの描写がもう少し欲しかった…というのが正直なところ。さすがにオリジナルのヒロイン・陽炎さん並みにとは言わないまでも、あと五分時間があればだいぶ印象は異なったのではないかなあ…と思います(あるいは、ベタだけどしぐれかあざみを守って獣兵衛が深手を負うとかね)。
 しかし、彼女が遺した蕾が花開き、そこから宝玉が現れるラストシーンはなかなかに美しい。考えてみれば、トゲがあるものの、つつましやかで美しいあざみは、まさに彼女にふさわしい名前であったのかもしれません。

 …と、ここで終わると美しいのですが、蛇足を。
 この回まで見てハタと気付かされるのは、ここまでで恐ろしいほどにしぐれのキャラクターが描かれていないこと。初登場の時以来、ほとんど逃げてばかりで(また追いかけてくるのがとんでもなくインパクトはある連中だし)キャラ立てらしいキャラ立てが行われていないのは、本作のヒロインであり、キーとなるキャラクターとして、かなり不味いように思います。
 まあ、丁度半分を過ぎてから気付いた私も私ですが…(いや、それまで出番らしい出番が少なかったんだけど)


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