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2006.09.11

「獣兵衛忍風帖 龍宝玉篇」第五話 「金剛童子」

 旅を続ける獣兵衛一行の前に現れる鬼門衆の巨漢・斬馬。獣兵衛と斬馬が激闘を繰り広げている間に、つぶては宝玉を奪って逃げてしまう。その前に現れたのは、大泥棒・金剛童子を自称する少年・辰之助。一緒に役人から逃げる羽目になった二人はいつしか意気投合するのだった。が、つぶてが去った後に現れた役人が辰之助の妹に手を上げ、怒りに燃えた辰之助は両手を金剛石に変えてこれを撃退する。そこに現れた鬼門衆・愛染は彼をスカウト、つぶてから宝玉を奪わせようとする。つぶてを襲う辰之助だが、とどめをさせず、愛染に見切りをつけられてつぶて共々殺されかかるが――そこに駆けつけた獣兵衛が愛染を倒し、折ってきた斬馬も、辰之助の特攻で刃を折られ、破れ去るのだった。

 全体のストーリーからするとあってもなくてもいいエピソードですが、個人的には結構好きな話。今まで単なるお調子者キャラだったつぶてにスポットを当て(と言ってもそれほどでもないですが)、同じくお調子者のゲストキャラと絡ませることによって、殺伐としがちな本作の中では楽しいエピソードになっているかと思います。
 一見名前倒れな金剛童子の名に恥じぬ辰之助の能力もビジュアル的に面白く、特に頭を金剛石に変えてのラストのやけくそ気味の突撃は、なかなか良かったと思います。

 ちょっと残念だったのは、その他のゲスト忍者の影が薄かったことで、特に愛染は、オリジナルでも美声を披露していた関俊彦が声を当てていたにも関わらず、ほとんどギャグのような出番のなさが実にもったいない。
 もう一人の斬馬も、ほとんど話をまとめる(終わらせる)ためだけに出てきたような存在でしたが、巨大な刀を抜くのに、火薬仕掛けで豪快に鞘から射出するギミックが面白く、またその正体もちょっと意外だったので、こちらはそれなりに悪くない印象でしょうか。

 ちなみに本作始まってから初めて普通の江戸時代の町並みが出てきた気がしますが、舞台が舞台だけに登場する忍者たちも普通の人間に近いビジュアルでちょっと安心(?)しました。


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