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2006.10.19

「天保異聞 妖奇士」 説二「山の神堕ちて」

 さて期待の「天保異聞 妖奇士」の第二話のちょっと遅れた紹介。果たして前回の引きからどのようなお話になるかと思いきや、早速…というべきか、會川昇らしい黒っぽい味わいの渋ーい展開となっておりました。
 その物の真の名の持つ性質を具象化する漢神の力で妖夷を退けた往壓ですが、その場を逃れてフラフラしていたところで川に転落(さすがダメ中年)、鳥居耀蔵に拾われて、蛮社改所に引き渡される始末。そこで妖夷に追われていた母子と再会したのもつかの間、神出鬼没の妖夷はそこにも出現。
 異界を見た少年・央太にかつての自分の姿を見た往壓は、今回だけという条件で蛮社改所の奇士として戦うこととなりますが、一連の事件の陰には思わぬ真相が…ということで、早くも一筋縄ではいかない一ひねりも二ひねりもあるストーリーで、大いに興味をそそられます。

 生贄として選ばれながら逃げた央太を追ってきたかに見えた山の神の妖夷。しかし、調べてみれば央太の村にはそんな山の神の伝承はなく、またそのような儀式をするほど不作で追いつめられてもいなかったという真実。そして、かつて同様に神に捧げられたという央太の姉はどうなったのか、姿を見せぬ央太の父は何処に行ったのか? 全てが結びついたときに浮かび上がるのは――異界よりも恐ろしい人の心の生んだ怪奇。
 はっきりとは描写されないものの、この時間帯でこんなネタをやるのか!? 的黒い黒いネタに戦慄しつつも、往壓の漢神の力が妖夷の正体を暴き、そして「文字通り」その文字が持つ力が、妖夷を討つという構成には唸らされました。
 もちろん、あまりはっきりと描ききらないことにより、人によってはわかりにくく感じる向きもあるでしょうし、私としても、終盤の少年の心の動きはちょっとわかりにくいなと感じますが、まずは時代伝奇ホラーとして及第点を遙かにクリアしていたと思います。

 何故鳥居耀蔵は往壓の存在を知っていて、彼を奇士として推薦するのか。往壓の目にしか映らないように描かれる遊び人・雲七の正体は、というシリーズを引っ張るような要素もありますし、何よりも他の奇士たちもその能力をフルに見せたわけではありません。
 第一話を見たときに感じた「地味さ」はやっぱり在りますが(が、久しぶりにバズーカをブッ放つ時代劇を見れて嬉しかったので私的には問題なし<どういう評価基準じゃ)、何はともあれ、私と同じく伝奇と怪奇を愛する方は是非一度見てご覧なさい、と強くお勧めします。

 なお、予告を見た限りでは、次回は注目のキャラ・江戸元閥の正体の一端が語られるようですが…「えどげん」と呼ばれているところを見ると、やっぱり江戸の闇の部分を司っているのでしょうか、會川昇だけに(懐かしいなあ「狼人同心」)。


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