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2006.10.31

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 天海僧正の言葉

 さて今週の「Y十M 柳生忍法帖」ですが、予想以上に盛り上がった展開でありました。
 前回ラストで、沢庵が謎の駕籠に「大和尚」と呼びかけましたが、もちろん沢庵がそう呼ぶほどの人物といえば、南光坊天海。将軍が帰依する人物を、一大名が無視するわけにもいかず、遂に明成の駕籠の戸が開けられることに――

 そこですかさず(?)悪魔の駕籠から逃れたおとねさんですが、これは半ば偶然に助けられたとはいえ、大名に対するにそれ以上の人物の威光を持ってくるというのは沢庵和尚のナイスプレー。直接的な武力で勝る相手に知力でもって反撃するのが本作の基本コンセプトではありますが、それがここでも貫かれているように思えます。
 もっとも――これは仕方ないとはいえ満天下に落花狼藉後の無惨な姿を晒すこととなったおとねさんには本当になんと言ったらいいのやら。
(しかし原作の前回に当たる部分をいま読み返してみたら、駕籠の中の描写については、露骨な表現はほとんどなかったですね…つまり原作を読んだときに想像力で勝手に補完していたお前がナニだ、ということになってしまってorz)

 しかし今回のハイライトは何と言ってもこの後。銀四郎の相変わらず怖いもの知らずの言葉の前に、駕籠から現れた天海の顔を見た明成と三本槍の驚愕の表情たるや…普段生意気な表情をしている銀四郎が目をまんまろに見開いている様は、何というか実にインパクトのある絵面で(あと、むさい人とおもしろい人の表情も)、彼らを襲った衝撃の大きさと、次いで語られる言葉の重大さがうかがわれます。

 ここで示されたのは、
・芦名銅伯なる人物の存在
・芦名銅伯と天海が瓜二つであること
・天海が銅伯、そして芦名一族を知っていること
・天海が口にした「兵太郎」という名前
という、今後物語に大きく関わってくる情報ばかりですが(正確には、この「Y十M」では銅伯の存在は冒頭でちらりと語られていたわけですが)、おとね救出イベントと、この天海と銅伯というキャラクターを絡めて提示してくるという構成が実に見事だと今さらながらに感心しました。
 この辺りの人をそらさない呼吸というのは、エンターテイメントの基本ではありますが、やっぱり山風(とせがわ先生)は凄いですね、どうも。

 そして地味に効果を発揮している般若面トラップですが、さてそれを仕掛けた十兵衛チームの方はどうなっておりますやら…(いや、立ちションしてましたけどね)


 …と、いまケイトさんの記事見たら、一カ所ほとんど同じような書き方している箇所があって驚いた。いや、示し合わせたわけじゃないですが、やっぱり同じような趣味だと表現も似てくるのかな(笑)

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コメント

三田主水さま。
こんばんは、ケイトです。今回もご感想、興味深く拝見させていただきましたっ♪
『Y十M』、今回も面白かったですよね~。特に天海僧正に驚惑させられる七本槍には「ザマーみそらせろ」ってカンジで!(耳雄)

でも例の箇所、私も驚いてしまいましたよ。「あれまー」って。……synchronicity?(笑) 一部とはいえまさかの出来事に、何だか嬉しいような、申し訳ないような気持ちです。
でもホント、こんなことってあるんですね。天海僧正を見た時の七本槍衆の気持ちがわかる…って書いたらおこがましいでしょうか(苦笑)。

投稿: ケイト | 2006.11.01 02:05

今回は特に絵の力というものを感じましたね。明成&三本槍の驚愕シーンは原作以上にインパクトがあったように思います。

シンクロニシティはあれだ、兄妹だから(笑)。天海僧正とあの人物みたいなもんです(と微妙にネタバレ)

投稿: 三田主水 | 2006.11.02 00:46

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