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2006.11.20

「天保異聞 妖奇士」 説七「竜は雲に」

 さて「天保異聞 妖奇士」第七話は、この一ヶ月間続いてきたアトル・雲七篇のクライマックス。異邦の神ケツアルコアトルの正体と、過去の罪に対する往壓の(一応の)償いが描かれます。

 アトルの命と、蛮書改所の解散を賭けて飛龍に挑む奇士の面々。おお、新マンのMATみたいだと喜んだのもつかの間、往壓の力を持ってしても龍から漢神を取り出すことはできず、あっさりと逃げられてしまいます。
 ここで奇士が見せた連携は、最初は、解散を賭けた割にはあんまり迫力のない作戦だなあと思いましたが、よく考えてみると、空を自在に飛ぶ龍に往壓を取り付かせ、漢神を抜くという目的のために、まず龍を地表におびき寄せ、さらに地面よりも低い位置の川面にまで龍を降ろす作戦だったかと後になって感心しました。まあ、結局失敗したんですが。

 そして追ってきたアトルが、往壓が語るケツアルコアトルの正体。いま江戸の上空を舞うあれは本物の神ではなく、アトルの心と異界の力が結びついて生み出された作りもの、厳しい言い方をすれば偽物であると――なるほど、さすがに本物のアステカの神様が女の子に連れられてホイホイと江戸まで出張ってくるのもどうかな、と思いましたが、こういうことであれば納得。
 そしてまた、罪の記憶が異界の力と結びついて生み出された偽りの存在、という意味において、アトルのケツアルコアトルと往壓の雲七は等しい存在。何故一見関わりのなさそうなアトルと雲七のエピソードが平行して描かれたか、わかったような気がします。

 そして、ずっと自分と共に在ってくれた雲七の存在を危うくすることを覚悟の上で、雲七の中の漢神「雲」を取り出す往壓。雲の中に隠れる龍の姿を現す「雲」の漢神を与えられて本物の(?)神と化した龍神ケツアルコアトルは(ポケモンだかデジモン的雰囲気の姿で)空に消えていきます。
 このシーンの少し前に、雲七が、自分の漢神であれば龍をどうにかできるというようなことを言い出して何故? と思いましたが、それは雲七の存在を留めていた「雲」の漢神の力と同時に、上記の通り両者が等しい存在であったからなのでしょう。

 そしてアトルは肌の色を隠すことのできる地、女人国吉原で禿となり(あれ、禿ということは…と思っていたら往壓が同じ疑問を口にしてくれたのには苦笑)、まずは一件落着。そのアトルがお染たちに語った、往壓が常に雲七殺しの罪に向かい合っていたという言葉は、そうかなあと思いますが、お染さんが実は…というオチは、これはこれでそういうことってあるよな、とそれなりに納得しました。

 そして雪輪も普通の馬に――と思ったら、雲七さん、あんた何やってんの!? 半分は予想通りのオチでしたが、馬になっちゃってそれでいいのか…まあ本人(?)が納得してるならいいのかなあ。アトルは愛馬が妙にエコーのかかったおっさんの声で喋り出したら泣くと思います。
 次回予告ではさっそく往壓が乗っているみたいですし、これはこれで貴重な戦力…かなあ?


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