« 「天保異聞 妖奇士」 説五「ひとごろしのはなし」 | トップページ | 「今昔物語 世にもふしぎな物語」 まだまだ面白い物語の宝庫 »

2006.11.07

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 とりかえしのつかぬ恐ろしい敵…

 今週の「Y十M 柳生忍法帖」は、前回から引き続き沢庵和尚サイドの描写から。思わぬ天海僧正の出現に助けられておとね救出に成功した一行ですが、しかし浮かぶのは天海僧正の謎めいた言葉への疑問ばかりであります。
 そもそも天海僧正の正体は何者か? ということで沢庵と七人坊主の口から様々な説が語られます。やはりこの中でメジャーなのは明智光秀説ですが、もしそうだとすると天海僧正はかつて忍法「人蟹」でアレしたり、果心居士の弟子の術にかかってナニしたりということになってしまうんですが<それは別の作品の話
 そこで浮かび上がってくるのはかつて会津を支配していた豪族・芦名氏の出身という説。前回七本槍の口の端に上った「芦名銅伯」の名もあり、沢庵は十兵衛たちの身を心配しますが――

 が、それが本筋ではない、というわけで(本当かい?)場面は移って十兵衛サイド。秋の紅葉の下を行くご一行、何だかとても楽しそうに見えますが…
 お沙和さんは、十兵衛先生の無防備な寝姿に夜具をかけてあげた上にじっと見つめてみるという、男として一度はこういうことされてみたい攻撃を仕掛けてくるわ、お鳥さんはかいがいしく十兵衛先生の肌着を洗ってあげようとしたり…
 何というか、既に七人坊主は亡きなきものとして扱われているような気がしますが、さすがに人ができているのでこの方たちは気にしない。しかし肝心の十兵衛先生は――こちらも気にしていない、というか気づいていないようなのですが、さてこれはこれで。
 何よりも問題は、お沙和さんがかけてくれた夜具にいつの間にかお圭さんが入っていたり(これはこれで男として一度は(以下略))、お鳥さんが洗濯しようとしたら当番でもないのにお圭さんが先に洗濯してたりすることなんですが。

 そんなバランスの悪いあいのり状態で旅するうちに、ほりにょたちの間に吹き始めた微妙な隙間風。お鳥さんを除けば全員元人妻で、みな分別はありそうなんですが…むしろそれがマズいのか。先日の花地獄での偽花婿花嫁の件があり、お圭さんが何やら周囲からハブられて、修羅場的空気が漂ってきました。
 沢庵さんは「とりかえしのつかぬ恐ろしい敵」の存在を案じておりましたが、何ぞ知らん、こんなところに恐ろしい敵が居たとは。

 そしてラスト、岩だらけの道でコケたお圭さんの姿で以下次号。単にコケただけなのに、柱の煽り文句がずいぶん大仰のよういに思えますが、これが本当に一行を思わぬ窮地に立たせるのだから面白い。
 さて、果たしてこの先どうなりますか、今週原作にはないオリジナルの嫉妬シチュエーションを描いて下さったせがわ先生が、原作をどのように料理して下さるのか、非常に楽しみです。

|

« 「天保異聞 妖奇士」 説五「ひとごろしのはなし」 | トップページ | 「今昔物語 世にもふしぎな物語」 まだまだ面白い物語の宝庫 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/12585874

この記事へのトラックバック一覧です: 今週の「Y十M 柳生忍法帖」 とりかえしのつかぬ恐ろしい敵…:

« 「天保異聞 妖奇士」 説五「ひとごろしのはなし」 | トップページ | 「今昔物語 世にもふしぎな物語」 まだまだ面白い物語の宝庫 »