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2006.12.02

「幕末機関説 いろはにほへと」 第九話「黒猫哭く」

 「幕末機関説 いろはにほへと」第九話は新展開序章というべき展開。第八話までが第一部横浜篇とすれば、これからは第二部江戸篇ということになるのでしょうか?(もちろん根拠レスの妄想ですが) ストーリー自体はさほど動いたわけではありませんが、その分、背景となる時代の動きはなかなかうまく描けていたように思えます。

 前回すったもんだの末に江戸無血開城の運びとなり、徳川慶喜も江戸から去ったわけですが、しかしそれで全てが無事に収まったわけではないのは歴史が語る通り。むしろ幕府新政府双方重しが取れてしまったということなのか、彰義隊は上野に立て籠もり(彰義隊を一方的に被害者に描いていないのは面白いと思います)、薩長はそれに対する掃討を企て…
 と、そんな大所高所の動きは別として、したたかに力強く生きるのは庶民の皆さん。武士同士の争いに巻き込まれて石鶴楼を焼け出された琴波太夫は、廓でも再建しているかと思ったら…何とメイド喫茶カッフェーを開店してママに収まっていました。ああ、何だか楽しそうでいいなあ。こばこも可愛らしいし不知火も無駄に嬉しそうだ。

 しかしそんな時代の流れに背を向けて…あるいはしがみついて生きようとする顔色の悪いイイ男が一人。何だかちょっと斬新な髪型をした、しかし目にはどうしようもなく昏い光を湛えたこの人こそ沖田総司――。実は耀次郎とは多摩時代に顔を合わせていた仲だった沖田さん、久し振りに再会した耀次郎から近藤局長が斬首されたことを聞かされ、焦りに身を焼きますが体は言うことを聞かず。その目には、耀次郎には見えない黒猫の姿まで映っていて、かなりマズげな印象です。あれだ、あの黒猫は若い頃に殺してしまったぬこが沖田の後悔の念と結びついて妖夷に

 それにしても今まで何故耀次郎が竜馬の護衛についていたのか、そして竜馬を護れなかったのか(あんなに強いのに)と思っていましたが、今回で一気に謎が解けました。前回、竜馬が覇者の首の力を拒絶した云々とありましたが、その残り香(?)でもあったということでしょうか? そして実は首が新選組にあった! とかいうと面白いのですが、そういう展開ではないようでチト残念(しかし土方とか、あったら喜んで使いそうね)。

 一方、本懐遂げて燃え尽き症候群の赫乃丈一座のもとには、おりょうさんが登場。おりょうさんの言葉が、耀次郎にとって何らかの指針となればいいのですが…さて。あと、赫乃丈ビジョンの耀次郎はやっぱりすごいことになってるなあ。

 そして次回予告…やっぱり中居屋は生きているのでしょうか。前回のはあんまり影武者っぽくはありませんでしたが、果たして(いやそもそも中居屋とは一言も言っていませんでしたが)。一度死んだことになっているから、二度死んでもおかしくはない…かな。


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