« 「みぃつけた」 愉しく、心和む一冊 | トップページ | 「陰陽の城 吉宗影御用」 江戸城大変! »

2006.12.05

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 ただ呆然の大技炸裂

 さて今週の「Y十M 柳生忍法帖」は、原作読者であれば誰もが危惧したり期待したり心配したりしたあの大技が登場。何だかもう、色々な意味で大変なことに…立ち読みはしない方がいいな、今回。

 倒れる馬からジャンプ一番、片手で気にぶら下がるという原作よりも派手なアクションで体勢を立て直した廉助に、無謀にも二人斬り込むお品お鳥ですが、廉助はそれを真剣白刃取り…と言っていいのか、むしろ二指真空破に近いスタイルで、指の間で白刃を受け止めてあっという間に二人の戦闘能力を無効化。

 素手ゴロ最強の廉助を前に、二人の命は風前の灯…と思いきや、何やらロクでもないことを思いついたらしい廉助。丈之進もそうでしたが、余計なエロ妄想は死亡フラグだぞ? 莫妄想、喝!(←誤った用法)とか思っていると――突然二人の衣装をはぎ取り始めた廉助、瞬く間に二人を赤裸にすると、ゲェーッ、二人の足を結んで背中合わせにして、自分は二人の間に入った?
 文章にして書くとわかりずらいですが、喩えるならば二枚の看板の間に入ったサンドイッチマン状態、自分の肩で、束ねたお品お鳥の足を支えて――これぞ廉助流女人袈裟。

 …原作でも相当ひどい技でしたが、改めて絵にしてみると、これはもっとひどい。けっこう仮面×3もたいがいでしたが、この無惨さと馬鹿馬鹿しさといやらしさの三重奏の前には、ただ呆然とするしかありません。と、女人袈裟完成にご満悦の廉助、ノリノリで二人の体を振り回したり持ち上げたりのパフォーマンスを展開、十兵衛たちをおびき出そうとします。この辺りのパフォーマンスは、原作にはない漫画オリジナルですが…ただでさえナニな描写の火に油を注ぐようなアクションにただただ呆然。

 だいたい、「普通考えてもやらねえよ」というレベルのネタであれば、まあそれなりに見かけるものですが、これは原作の時点で「普通考えつかねえよ」というレベルの、天下の奇ネタ。それを更にパワーアップさせて「誰もやらねえよ!」レベルにまで昇華させてしまったせがわ先生こそおそるべしと言うべきでしょう。
 もちろん、ラブコメやってたその直後にこんな破天荒エロ展開に持ち込んだ山田風太郎先生もおそるべし…っていうか時々この方がわからなくなります。

 それはさておき、無茶苦茶なようでいて、実は恐るべき鎧であるこの女人袈裟。何せ前後左右どこから斬りかかってもお品さんお鳥さんを傷つけかねないわけで、ただでさえ高い廉助の防御力がアップしています。しかも、使われている本人はもちろんのこと、十兵衛たちにとってもその心理的ダメージは計り知れないものがあり、戦意をかなり喪失させられるでしょう(それに、いざとなったら武器として振り回しかねん…)
 まあ、かなり動きは制限されるので、人質を見殺しにできるような敵が相手だと不利な気もしますが、もちろん十兵衛にそんなことができるわけもない。
 こう考えると、見かけのとんでもなさの割に(比例して?)実はとんでもない難敵であります。同じエロ発想でも、丈之進のようにそれで隙を生むのではなく、むしろ力に変えてしまう。おそるべし、会津七本槍・鷲ノ巣廉助!

 さて、この窮地において、十兵衛ではなく自分たちが行こうと言い出す沢庵BONZ(の二人)。前回冗談で言っていた、剣難を自分たちで引き受けるという言葉を現実にするつもりなのでしょうか…というところで以下次号。

|

« 「みぃつけた」 愉しく、心和む一冊 | トップページ | 「陰陽の城 吉宗影御用」 江戸城大変! »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/12938846

この記事へのトラックバック一覧です: 今週の「Y十M 柳生忍法帖」 ただ呆然の大技炸裂:

« 「みぃつけた」 愉しく、心和む一冊 | トップページ | 「陰陽の城 吉宗影御用」 江戸城大変! »