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2007.01.09

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 そして九人目登場

 さて年をまたいで新年第一回の「Y十M 柳生忍法帖」は、原作で言えば丁度上巻と下巻の境目の部分。物語の舞台はこれより会津に移ることとなります。

 両手を封じられ両足を失いながらも、一部で絶大な人気を誇るお鳥に、なおもにじりよる廉助。が、そんな動きを見逃されるわけでもなく、あっさりと十兵衛の足に止められますが…
 そこで初めて般若面を外した十兵衛の顔を見た廉助、その正体を察して、このわしが女や坊主に負けるはずがないと勝手に納得して死んでいくのですが、実はここのくだりは原作にはない部分。しかし個人的には、なるほどうまいアレンジをしたものだと大いに感心いたしました。
 自分を斃したのは天下の大剣士・柳生十兵衛と廉助は満足して逝ってしまいましたが、しかしもちろん事実はそうではなく、勝ったのはまさしく女や坊主。むしろ十兵衛にとっては自らが手をこまねいているうちにみすみす二人の犠牲者を出してしまった初の敗北とも言うべき結果でありました。
 ここで十兵衛が感じたであろう敗北感をどのように漫画で描くのかと思いきや、廉助の言葉で逆説的に浮き彫りにするという手法を見せるとは…その後の十兵衛の表情も合わせて、納得の描写です(この場面での薬師坊の、普段と全く変わらぬ柔和な表情が逆に迫力を生んでいるのにも感心)。

 さて、自分の戦いの重さを改めて認識させられたかのような表情の十兵衛ですが、しかしパワフルな行動力は相変わらず。警備厳重な会津国境を如何に越えるか、というところで皆を行かせて、一人般若面を取り出しますが――

 そして後半は会津藩サイド。虹七郎を先頭に(無駄にキャラの立った)名もなき芦名衆たちが出迎え…いや、芦名衆首領たる芦名銅伯までもが登場。見開きで銅伯が立つシーンは、背景と不思議なコントラストがあって、妖気立ち上るような見事な絵柄でありました。実質ラスボスはこうでなくては。

 と、ここでもう一人――文字通り「ゆらり」と現れましたるは明成の御国御前・おゆら。最後のページの最後のコマで登場なのでキャラ描写はまだまだこれからではありますが、原作読者としては大いに納得のビジュアルで、九人目のヒロインとも言うべき彼女の、これからの活躍に期待したいと思います。

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