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2007.01.23

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 タヌキ和尚ここに極まれり

 さて堂々と駕籠で番所に乗り付けた沢庵一行ですが、駕籠から現れたのは正真正銘沢庵その人。これまで沢庵の顔を知らなかった銀四郎は、あの道中の嫌がらせ読経坊主が沢庵と知って仰天ですが、そりゃあ将軍家も帰依する高僧が自分たちの大名行列に陰湿な嫌がらせをして主君をノイローゼにするとは思うまいよ。そして仰天している間に相変わらず人を喰った表情で、ネチタラと明成をいたぶります。

 しかしそこで一人で空気感が違うのは芦名銅伯。駕籠から女の匂いがすると言い出して、一眼房が駕籠を強引にブチ壊して、そこから現れたのは女の黒髪。これはいかん、と思いきや、現れたのは(沢庵発案の嫌がらせによりノイローゼになった)明成に拉致監禁アレコレされたおとねさんでありました。さすがの明成も、沢庵の眼前(そしておゆらの眼前)で自分の旧悪の犠牲者と対面させられては分が悪く、さすがに顔をひきつらせていますが…それにしてもおとねさんは強い。
 自分をあんな非道い目に遭わせた男の前に、いかに沢庵がついているとはいえ顔を晒し――いやひたと睨み据えるというのは、なまなかな心の強さではできません。おそらくはその心にあるのは強い強い怒りなのでありましょう…そしてそのおとねさんをダシに、明成をじわじわといたぶる沢庵和尚マジ外道。タヌキ和尚ここに極まれり、

 しかしそれでも食い下がろうとする銀四郎に対しては「無礼であるぞ この小せがれ」と一睨みでこれを黙らせる貫禄には惚れ惚れです。この場面、原作ではもっと激しい口調ですが、こちらでは静けさの中に迫力があって良いですね。

 が、そこで済まさずに、何と駕籠の中には七人の女人がいると言い出す沢庵ですが…さて一体何を言い出すのか。そろそろ般若侠の出番も欲しいですね、というところで以下再来週。
 今のところ一方的に沢庵の攻勢ですが、自分では動いていない銅伯が恐ろしい。そしてすっかり退屈しているおゆらがかわいい。おとねのことを知ってもこの態度なのは空恐ろしくもありますが…


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