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2007.04.17

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 般若侠初の登場

 さて今週の「Y十M 柳生忍法帖」ですが…前回ラストで、相変わらず非道を続ける芦名衆に怒りを爆発させた沢庵和尚ですが、芦名衆にとってはこれはむしろカモネギ。領内で神出鬼没のレジスタンスを続ける目障りな沢庵を捕らえれば、この鬱陶しい追いかけっこも終わり…と思いきや、むしろ自分たちがカモだったのだから恐ろしい。
 沢庵に襲いかかってみれば、その後ろから飛び出してきたのは、よりにもよって最強のテロリスト(加藤家的には)である十兵衛般若。般若面をごそごそ取り出した上に敵三人の槍を一瞬で押さえて(こればっかりは実際に画を見ないと凄さがわからないと思いますが)相手を無力化した上で一瞬のうちにバッサリと!

 その後ちょっと感心したのが、家族を皆殺しにされ、あわや雪地獄に拉致されるところだった女子への沢庵のフォロー。死んだ者はもちろん戻ってきませんが、二度と芦名衆の魔手にかかることがないように、彼女は天樹院様の尼寺の尼僧として、文字通り自分の名でお墨付きまで発行しています。
 もちろん、お江戸のど真ん中で人さらいを大々的にやる馬鹿どもにこれがどこまで通じるかはわかりませんが、沢庵和尚の、ひいては将軍家がバックについたようなもので、これは元手要らずでナイスなフォローだと思います。こういう時に犠牲者を元気づけるにはうってつけのお笛もいるしね。
 …すみません、ここ全部お笛の台詞だと思っていました。期待外れですみません…ていうかずっとさくらじゃなくてお千絵さんだと思いこんでたよorz (ほとんど漫才みたいなやりとりですなこりゃ)

 しかし、獄門首のように死後も辱めをうけた哀れな女子たちへの怒りはよほど大きかったのか――目には目を、生首には生首をということでしょうか、十兵衛たちにヌッ殺された芦名衆の生首が今度は晒されるわけですが、その脇に立てられた高札に書かれたのは、火を噴くように激烈な斬奸の言葉。そして署名は般若侠…
 あ、もしかしてこれが作中での般若侠の呼称の初出でしょうか。原作既読者として、何も考えずにこれまでも般若侠の名前を使ってきてしまいました。堂々とネタバレしてきたのか、俺…
 それはさておき、改めてちゃんと見てみると、なかなか良いネーミングですね、般若侠。冷静に考えれば、鬼女+男という矛盾した呼び名ですが、「侠」の一文字がまた、実に十兵衛にはよく似合うと思います。一片の義心を抱き、ただ一剣を抱いて、屍山血河の修羅の世界へ、わきめのふらず馳せむかう山風十兵衛には…
 しかし考えてみれば便利な言葉ですね、「侠」。後ろに付けるだけで何だか格好いいネーミングに!

 と、間抜けな感想は置いておくとして、この報復生首晒しが思わぬ悲劇を招くことに…芦名衆の生首が晒された後には、それよりも多くの雪地獄の女子の生首が。そしてこれに対してさらに多くの芦名衆の首が晒されれば、それよりももっと多くの女子の――もうやめようよ、こういうの! と読んでいるこちらがイヤになりそうな報復の連鎖です。やっぱり、どんなに事情があっても、報復テロとかはいかんですね。ましてや、沢庵は仏教者、そして十兵衛先生は剣侠なのですから、より一層犠牲が出るような真似は慎まざるを得ないわけで…

 しかし、本当に芦名衆殺しをやめさせるためだけにあの銅伯が生首連鎖地獄を仕掛けたのかどうか。自分には大事に使えと言ったくせに…と、おゆら様は「む~」と不機嫌ですが、あの怪老人が、意地や嫌がらせだけでこんな真似をするでしょうか。何だか猛烈に悪い予感がしてきたのう、というところで再来週に続く。

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