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2007.05.15

「大江戸ロケット」 六発目「決闘大初恋」

 色々あって観るのが遅れた「大江戸ロケット」第六発目は「決闘大初恋」。何だか宮内洋がプロレス技使いそうなタイトルですが、それはさておき、アニメオリジナルキャラの鍵屋おりくの登場に、赤井様方面のドラマが絡み、さらにしょーもない(ほめ言葉)楽屋落ちネタも満載と、絵は微妙にアレでしたが、内容的にはいつもながらの充実ぶりです。

 何故か全裸で動物たちと寝ている(熊の吉川くんに中の人が! 舞台だったら田尻さん辺りかしら?)鉄十の小屋を突如襲撃するヘリの機影…ヘリ。時代劇にヘリ。
 こ  れ  は  ひ  ど  い。
 股間に狸一丁で飛び出してきた鉄十も、「謝れ! 劇団☆新感線に謝れ!」と、ツッコミも中の人が中の人だけに実に説得力…ないな、いやない。そこでパッとヘリを駕籠に、パイロットスーツを町娘の姿に変えて登場した謎の美少女は、清吉の行方を鉄十に問いただした上に、写真から漢神(いや本当に。じゅんさんも言ってたんだから間違いない。何故かカタカナでしたが)を引き出してソラの名前を知り、さらには鉄十を天空高く打ち上げて亡き者にしてしまうというやりたい放題ぶり。自分で書いてても状況がよくわかりませんが、アバンタイトルから超星神シリーズなみの超展開です。

 さて、謎の美少女の正体は鍵屋のおりく。あの、玉屋ときたら鍵屋の鍵屋、つまり花火屋の娘さんということになります。しかしこのおりくさん、爆発小町の異名の通り、とにかくすぐ花火を爆発させるのでおっかない。清吉よりもまずこっちを奉行所は捕まえるべきだと思います。
 それはさておき、彼女は清吉の幼なじみ。実は鍵屋で修行をしていた清吉は、金持ち相手の旦那花火に飽きたらず、方向性の違いというやつで鍵屋を飛び出してきてしまった…と。そんな清吉を追いかけてきたおりくさん、何というかこう、登場シーンの八割くらいは頬染めてるんじゃないかと言わんばかりのデレっぷり。もちろん、ツン(…いや、江戸時代らしくお侠と言うべきか。侠デレ?)もたっぷりで、まあ絵に描いたような幼なじみキャラです。当然、ソラに瞋恚の炎をメラメラと燃やすことに…

 一方、青い獣による女性殺害事件は続き、臍様こと銀次郎をはじめとする黒衣衆――何故か今回は変着(not 変態が着エロ)シーンや名乗りシーンまであってやりたい放題――も、獣を追って飛び回ることに。その黒衣衆と行動を共にしつつも、一人置いてけぼり状態の赤井様は…被害者の死体にヨクジョーしてました。さらに戻ってきた青い獣に襲われて失禁。もの凄い勢いで(やな方向に)キャラ立ちしてます。さすがは舞台で粟根さんが演じただけはあります。
 しかしアニメ版で声を当てている川島さん、小笠原様の時といい、風来坊に振り回される役人役が似合うな…

 さて、おりくの一方的な嫉妬をぶつけられたソラは、鍵屋まで出向いて、自分を月に送り届ける(=自分と別れる)ための花火を作ろうとしている清吉が、自分に惚れているはずはないと語ります(――女心もなかなか難しいですが、男心もフクザツなのを、ソラはわかっちゃいねえ! まあ宇宙人だし仕方ないか)。
 そして清吉の花火バカっぷりという共通の話題で盛り上がったソラとおりくさん、何だかうち解けたムードに…とお約束の展開で終わるかと思いきや、そこに飛び込んでくる青い獣。一方、ヤケになったおりくが前に密告していたのが元で、赤井様は清吉を捕らえるために鳥居様まで引っ張り出して(お奉行様まで引っ張り出す赤井様ナイスガッツ! しかも鳥居様にうろたえた声をあげさせるとは)と、こちらもピンチですが…
 そこで手製の花火筒を取り出したおりくさん、GSみたいな台詞とともに橘さんばりのゼロ距離射撃で青い獣を撃退。その爆発を見て赤井様の追求も清吉から逸れてと、二つのピンチを一つの手で解決してみせるのは、素直にうまい展開だと感心いたしました。

 そして――一人暮らしの侘び住まいに帰ってきた赤井様を待っていたのは、何と深手を負った青い獣。それが目の前でナイスバディな美女に変身してしまったものだから、赤井様は…というところで来週に続く。
 赤井様、第一話から面白いキャラだと注目していましたが、ここで俄然色々と(変態方面にだけでなく)キャラ立ちしてきて、ますますその動向から目が離せません。どうやら舞台とは相当設定が変わってきたようですが、何とか幸せになってもらいたいものです。
 しかし青い獣がわざわざ赤井さんのところに来たのは、やっぱりあれの臭いを覚えていたってことなのかな…


 何はともあれ、おもちゃ箱をひっくり返したような賑やかさは相変わらずで、あっという間の三十分でした。が、滅茶苦茶やっているようで、おりくの話という形で当時の奉行所の町内取締りの手口を説明したり、また何よりも、おりくの父の鍵屋が手鎖をかけられている有り様をさらっと映してみせることにより、当時がどのような時代であったか、わかりやすく描いてみせる様は相変わらず見事でありました(また後者は、今回の清吉を追ってのおりくの暴走の一つのきっかけとなっているのでしょう)。
 この辺り、「妖奇士」でも光っていた時代語りのセンスは健在で、ある意味、時代劇のお手本的な作り方――というのは褒めすぎですが、さすがに当代きっての時代もの通が三人も噛んでいるだけあって、良くできているな、と今さらながらに感心させられた次第です。


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