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2007.06.25

「大江戸ロケット」 十二発目「もしも悩むのが嫌だったら」

 いきなり山手線(しかも個人的にものすごく見慣れた眺め)の映像が流れるので、ああ、CMか何かなのかな…と思ってたら
まあ、「からくり人」とかTV時代劇にはよくあることです<そんなにはありません
 さて今回は、OPラストで主役カップルと一緒に空を飛んでいるのに今まで源蔵さんのお母さんの息子並みに存在感が微妙だった駿平とおぬいのお話。とにかくいつも何故何故と悩みまくりの駿平少年の自分探しの旅話なのですが…まあただですむわけはありませんわな。

 今日も今日とて実験の成果はいまいちで何故何故と悩む駿平。そんな彼にご隠居が見せた謎のビデオは…駿平と同じように悩んでばかりいた異国の少年ナジェナジェのお話。ってここでまさかの原作舞台に登場したナジェナジェ話が!
 が、そんなことで驚くのはまだ早い。何故か途中で何だかレゲー世代には懐かしい雰囲気のRPGになったお話(さりげなくテンシノタマゴが眠り効果ってのが鬼)は、途中までで製作が間に合わなくなって中断。見ているこちらも「どう対処していいかわからない」気持ちのまま、駿平はおぬいにひきずられて山手線一周自分探しの旅へ…いや本当にどう対処したらいいんでしょう。

 一方、恒例のシリアスパートである銀さん赤井様パートは、自ら女装して囮捜査に出た銀さんを赤井様が襲ってしまい、赤井様大ピンチ! …が、銀さんの女装にコーフンした赤井様の変態パワーで窮地を脱出。いきなり耳元舐められておぞましさで力が抜けたというのもあるかもしれませんが、あれだけ殺人を繰り返してきて、赤井様も大概レベルアップしたのかもしれません。青い女に対しても何だか前ほど引いてない感じですし。

 と、この二人が淫靡な感じで引いた後に描かれるのが、縁の下で、ガチガチの膝枕で一夜過ごす駿平とおぬい(膝枕するのが駿平というのがまた何とも)というのが、何だか好対照でまた…
 そしてまだまだ続く二人旅、お伊勢さんのところでは、いつかやるかと思ってたらついにやってしまったエルリック兄弟ネタが炸裂するわ(しかしお伊勢さんの女の江呂本話は妙に生々しくて何とも)、金さんは例によって例の如くお奉行様呼ばわりされて爆発するわ、おりくさんは自分のコイバナで頭が一杯だわ…

 結局他人からは何もわからず、寂しく夕方の電車で帰ってきた駿平が思い出したのは、子供の頃に出会った喋る犬のこと。犬が喋べった!あんた信じるか
 一緒に行こうと誘われたのに、悩んだ末に自分は算術の答えが気になって行けなかった…(この時おぬいの表情がえらく微妙に見えるのがちょっと切ない)。その記憶から、結局、自分は悩んでいるからこそ自分だったと気付いた駿平は、二人仲良く手を繋いで帰ってくるのでした…

 って、しみじみとイイシーンで終わるかと思ったら、流れ出すのはスタッフ全部ご隠居のエンドロール…ってここで落とすか! というオチでしたが、確かに残ったのは二人の絆。何だか当分の間、おぬいの本当の気持ちは駿平に届かない気もしますが、それでも、微妙にすれ違いつつも二人の心は繋がっていて…うん、良い話でした。

 しかしラストに至るまでは本当に楽屋ネタ・パロディ・ギャグの嵐。冒頭のサザエさんED辺りからおかしいと思っていましたが、いや本当に全編そーいうノリで押してくるとは思いませんでした。製作が間に合わないから次週総集編とか自虐的なネタを飛ばしていましたが、絶対今回は作るのに手間かけているよなあ。
 そんな一方で普通の(?)コメディシーンもきちんとしていて、個人的には、金さんに大岡裁きの話をして怒られたり、お奉行様呼ばわりされてふくれっ面でもの凄い勢いで遊びまくっちゃう金さんという辺りに大笑いさせていただきました。

 本当に最初はどうしたことかと思いましたが、終わってみれば笑いありアクションありしんみりありと、実に本作らしいエピソードになっていたのは不思議というかさすがというか。賛否両論ありそうですが、あのラストの手を繋いだ二人の姿を見れただけでも今回の価値は確実にあったと思います。


 …しかしどこかに一緒に行こうと誘ってくる犬って、一歩間違えたら蛮社改所の出番だよな。


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