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2007.06.04

「危機之介御免」第二巻 危機スケールアップ!?

 「マガジンZ」誌で連載中の時代劇コミック「危機之介御免」の第二巻が発売されました。第一巻に引き続き、喜亀之介に十三(表紙の美形っぷりに噴いた)にウタのフリータートリオが、時にゆる~く、時に大マジに、上は老中暗殺から下は悪徳商法退治まで、江戸の危機を引き受けて大暴れします。

 第一巻では現代の風物をネタにしたパロディが多かった本作ですが、この巻では(セキュリティ対策の悪徳商法ネタはありましたが)、田沼意次暗殺計画というシリアスなエピソードが半分以上を占めていることもあってか、その辺りは控えめ。
 もちろん、それでも物語のテンションには変わりなく、むしろスケールアップした危機の中で喜亀之介たちが活き活きと暴れ回る姿は、より魅力的に感じられます。その一方でキャラクターの心情描写については――ベタな部分もありますが――よりしっかりと描かれるようになったように感じられるところで、ことにこの巻では、喜亀之介と十三それぞれに肉親の情が絡む中、彼らが悩み、戦う姿が一つの見所かと思います。
 また、新登場の田沼意次(と一応、平賀源内)も、いかにも本作らしい味付けが施されつつも、従来のイメージからも違和感のないキャラクターとして描かれており、感心いたしました。

 おそらくは、田沼意次や平賀源内は、本作における大人の/現実の象徴、モラトリアム期にある喜亀之介らと対比される存在なのではないかと想像するのですが、そんな巨大な相手を前にして、喜亀之介たちはこれからどうするのか。これから本作がどのような展開を見せるのかはわかりませんが、この辺りが主眼として描かれることとなるのではないかと――いさかか深読みかもしれませんが――感じた次第です。


 ちなみに本作において考証を云々するのは野暮の極みなんですが、一点だけ、日本刀がほとんど完全に直刀として描かれているのだけは違和感があるなあ…


「危機之介御免」第二巻(富沢義彦&海童博行 講談社マガジンZKC) Amazon bk1

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