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2007.08.29

「大江戸ロケット」 二十一発目「脱線は三度まで」

 前回までのドシリアスエピソードも一段落ついて、さて最終回までにどうするんでしょうと思ったら、今回は何と劇中劇という展開。考えてみれば原作が原作だけに、あってもおかしくはない展開ですが、ここに来てとはちょっと吃驚しました(予告の時の眼の「俺に台本来てねーじゃん!」の意味がわかって大笑い)。しかもまさかの源蔵回とは…ある意味、これまででもっともカオスは一話でしたが、しかしそれでもきちんと終盤にひねりを入れてくるあたり、いかにもこの作品らしい一話でした。

 何だか突然ロケットの町になってしまった石川島(しかし発射台があるけれども、あんなところで打ち上げる気かしら…ロケットなめんな)。そこに何故か芝居小屋を建てたお伊勢さん、おソラさんとロケットの芝居を上演するというのはもちろん金儲けのためではありますが、銀さんが興味を持って帰ってくるかもしれないから、という女心が泣かせます。
 そしてタイミングよく(?)人間に戻った源蔵に、ふとしたことから女物の着物を着せてみたらこれがとんでもない美人さんに。さすがはビジュアル探偵(そういえばヌードを披露してたしなあ)…というのはいいとして、トントン拍子に舞台のかぐや姫(=おソラ)役に大抜擢されます。

 かくして始まる大舞台、当然台本通りにいくわけもなく脱線の連続ですが、それでも何とかラストのロケット打上げまで来てみれば、しかし、役に…いやおソラの気持ちになりきってしまった源蔵さんが、「帰りたくない!」と台本にない台詞を言ってしまったおかげでまた大波乱。アドリブで声を当てることとなったおソラは、自分自身の言葉で、心の内を語ることに…
 と、この辺りの展開が実にうまい。散々バカやってきた挙げ句に、実はこのエピソードが、この時のために――これまでうっすらと描かれてきた、そしてこれからより一層大きな意味を持つであろうおソラの清吉への想いを描くために――積み上げられてきたと気付いた時には、大いに感心してしまいました。
 まあ、大爆発オチはずるいとは思いますが(笑)

 以下、その他のキャラ・ネタ等に関する感想を箇条書きに

○源蔵さん周辺
 最近出オチ状態だった源蔵さんに文字通りスポットライトが当たって感無量。もっとも、目立ったのはやっぱりほかの連中のような気がしますが…
 にしても、源蔵さんのお母さんの「(着物は)とっくの昔に売っぱらっちまったよ」とか「(女物の衣装でも)アニメだからどうとでもなるよ」とか、いちいちオカンらしい傍若無人ぶりが妙にリアルで…

○劇団ネタ
 やっぱり個人的には一番のツボはこの辺り。メタなネタはお得意な本作ですが、ここまでメタメタだと実に愉快です。今回みんなで結成した劇団が「劇団☆東快道」ってのがまた「らしい」名前で大笑いしましたが、やっぱり圧巻は呼んでもないのに出てくる中ノ島一吉(なかのじまかずきち)。
 いやーこれはひどい(褒めてます)。名前だけ見るとかずきさんなのに(顔もよく見るとちょっと似てる)、ドリルといい髪の色といい声といい…カミナの兄貴、復活するところ間違ってるよ!(そして羽織には新幹線の柄が入っているのもまた芸コマ)
 にしてもBOXバラ売りなしはやっぱないよな。私はもちろんBOX買いましたが。

○鉄十とおりく
 ある意味、源蔵さん以上に出オチ状態の鉄十ですが、舞台ネタに鉄十を入れないとは何という片手落ち! 日曜の晩は中の人が大河ドラマで一世一代の熱演を見せてくれたというのに…<それは関係ない
 まあ、こういう時に身軽に乱入できるキャラは便利だと思いますが、ピンクのスポットライトでの登場シーンが、これまたらしくて大笑い。いや、じゅんさんならあれくらいリアルでやるよな。
 そして気がついてみると鉄十と一緒に登場する率がやたら高いおりくさん(OPからして一緒だしね)。もうあんな獣萌え純情男はやめて鉄十とくっつけばいいのに。
 あと、おりく退場の時に無駄にドップラー効果を効かせる救急駕籠が芸コマ過ぎる。

○清吉とおソラ
 そして今回の影の(?)主役カップル。もう清吉の意識しまくりっぷりは、端から見ると不審人物以外の何者でもないですが、まあ恋する男の子はこんなもんだ!(なに喜んでるんスか三田さん) いやー、舞台の下とはいえ、自分たちをモデルにしたメロドラマを二人っきりで…というのは、思春期(なの?)の男の子にはある意味拷問シチュエーションだよね…
 にしても「ずっと一緒にいたい人が」というおソラの台詞は、二人の状況を考えるとなかなか面倒な内容ではあります。おソラさん、分裂しなきゃいいが…

○その他の人々
 ほとんど裏技とはいえ、このご時世に堂々と芝居を演じられて実に楽しそうなレギュラー陣、見ているこちらも嬉しくなります。その中でも、おそらく一番喜んでいたのは、天鳳天天の二人ではないでしょうか。
 特に天鳳は、玉吉(舞台での清吉)役をボーイッシュに好演していて実によかったのですが、世の中には女に生まれたために役者になれなくて妖夷の肉食ってる人とかいるかと思うとちょっと複雑な気持ちになりました。
 …それはともかく、玉吉を演じている時の早水リサさんの発声がやたら舞台調でちょっと感心しましたよ(舞台にも出てらっしゃる方みたいですね)。

 一方、こういうのが大ッ嫌いなはずなのに、今回やけに物わかりがよかった鳥居様。水野様お墨付きとはいえ、妙にロケットに前向きなのがちょっと気持ちの悪いことです。


 と、微妙に嵐の予感を感じつつ、さて次回は…やっぱり予告だけじゃ全然わかりませんね、こりゃ。


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