« 「モノノ怪」 第十一話「化猫 二ノ幕」 | トップページ | 今週の「Y十M 柳生忍法帖」 クライマックス目前 »

2007.09.23

「鬼忍降魔録ONI」 名作シリーズの原動力

 ニンテンドーDSで「ONI零」(これもそのうち紹介します…)が復活したから、というわけではないですが、ここしばらく、ふと思い出してゲームボーイの初代「ONI」をプレイしていました。
 発売は1990年ですから実に十五年以上前、ゲームボーイ自体発売が1989年なので、結構初期のソフトであり、今見るとさすがに…というか相当古く感じる部分がほとんどではありますが、レゲーファン、そして何より時代劇ゲームファン的にはそれなりに楽しむことができました。

 物語自体は、謎の敵の手により里を壊滅させられたおちこぼれ忍者・天地丸の復讐譚で、今にしてみれば新味はありませんが、当時としてみれば和風ゲームというのはまだまだ珍しく(ゲームショップに時代劇ゲームのコーナーがある現状は、当時からすればちょっと考えられない状況であります)、それだけで一つのウリとなったものでした。

 そしてもう一つ、本作の最大の特徴が、主人公の転身システムであることは言うまでもありません。要するに、TVの変身もの特撮の如く、主人公が異形のヒーローに変身して活躍できるというシステムなのですが、これが想像以上に印象的なものでした。
 冷静に考えると、システムとしてさほど凄いことをやっているわけではないのですが、転身前と転身後で大きく変わるキャラの特性を使い分けるというのは今考えても斬新であります(ただ、本作では転身後の方が攻撃力が低くなるため、クリティカルヒット勝負が基本の後半ではほとんど生身で戦ってしまうのですが…)。
 しかしそれ以上に、異形のヒーロー対妖怪軍団という、実に絵になるシチュエーションが描き出される中に、鬼神の血を引くが故に時に人々から阻害されるという主人公像が浮かび上がるという、キャラ立ての効果も上げていることが印象に残ります。システムと設定・ストーリーが密接に結びついた見事なアイディアと言えるでしょう。

 …もっとも、その設定やストーリーが本作で充分に描かれているとは到底言えないのが正直なところで、主人公のほか、数名のサブキャラクターたちも、設定的には色々と深いものがあるのだろうなあ…と思わせつつも、わずか数行の台詞でそれが処理されてしまうのが何とも残念ではあります(特に主人公の兄貴分・飛龍の彩蔵の便利屋っぷりには目を見張るものが)。
 この辺り、容量の都合だったそうですが、エンディングにスタッフロールすらないのは、隔世の感があります。


 もちろんこの辺りは、ソフト的にもハード的にも時代の限界というものですし、本作で十全に描ききれなかったものの中にもプレイヤーが魅力を感じとったことが、ゲームボーイでシリーズ全五作という、空前のシリーズを生み出す原動力となったことは想像に難くありません。
 というわけで次は当然、ONIⅡにチャレンジするわけでした<全作やりなおす気


「鬼忍降魔録ONI」(バンプレスト ゲームボーイ用ソフト) Amazon

|

« 「モノノ怪」 第十一話「化猫 二ノ幕」 | トップページ | 今週の「Y十M 柳生忍法帖」 クライマックス目前 »

コメント

『ONI』と聞いては黙っておれない私がやってきましたよ。

>わずか数行の台詞でそれが処理されてしまうのが何とも残念ではあります
 当時小学生の私は、色々脳内補完したりで楽しませていただきましたよ。いやな小学生でした。

 そして、三田さんの記事を読みまして、色々な思い出が蘇ってまいりました。
 「はじめから」を選ぶとセーブデータが問答無用で消されたことや、
 密書を奪われるくだりで、あまりのメッセージの速さに何が起きたか目視できなかったことや、
 "踊りで開く岩"の前で半年くらい詰まったことや、
 ラスボスがザコモンスターと同じグラフィックでGBを投げそうになったことや・・・

 うーん、またやりたくなってきたw

投稿: mura-bow | 2007.09.23 01:04

いや、昔の子供はちゃんとそういうの自分で補完できてたと思うんですよね<と、じじい発言

しかし昔のゲームらしく理不尽なナニが色々ありましたね…いまだに転身後の方が弱いのが納得いきません

ちなみに件の岩のところは完璧に忘れてて攻略サイトみましたけどね!

投稿: 三田主水 | 2007.09.24 20:29

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/13655/16539180

この記事へのトラックバック一覧です: 「鬼忍降魔録ONI」 名作シリーズの原動力:

« 「モノノ怪」 第十一話「化猫 二ノ幕」 | トップページ | 今週の「Y十M 柳生忍法帖」 クライマックス目前 »