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2007.10.31

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 ついに面割れて…!?

 前回のテンションそのままで展開した今週の「Y十M 柳生忍法帖」。ストーリー展開はもちろんのこと、絵の方も力の入った、クオリティの高い内容で、ファン冥利につきます。

 前回、あまりに無茶苦茶な(格好いい)ことを言い出す般若侠に、問答無用とばかりに鉄砲を向けた芦名衆ですが、これに抗するに般若侠がとったのは、沢庵和尚人質作戦。
 なるほど、あの銅伯ですら沢庵を精神的にいたぶるばかりで、直接的に手を下さなかったのは、それをもって将軍家に睨まれるのを避けるためでありました。
 前回、徳川家など潰れて結構と言っておきながら(いや言ったからこそ?)徳川家の権威を利用する十兵衛、さすが実戦派の剣士です。

 さらに続く十兵衛の精神攻撃。今度は虹七郎&銀四郎に対して、「銅伯はお前たちと立ち会えっていうけど、お前たちを斬るのは簡単なんだがそんなことしたらほりにょに怒られちゃうし困ったなあ。まあ勝ったら和尚と一緒に帰るからな(意訳)」と、お前らではまったく俺の相手になりませんよアピールです。
 この手の挑発は、腕に覚えがある奴には効果覿面ではありますが…
 が、ここでキレやすい若者を抑えて先に出たのは虹七郎。今日も花をくわえながらもしかし、「立ち合いたければおれの後でやれ」と、自分でも般若侠に勝てるかどうかわからないと分析している辺り、顔の割りにはずいぶんと冷静であります。

 それでも余裕の態度を崩さない般若侠は、ようやく編笠を取ったと思えば、今度はのんびり般若面を装着(これ、前回啖呵を切った時に顔の表情を見せるためという演出上の都合で面を付けていなかったと思いますが、それが今回うまく二本槍を煽るための行動としてつながってますね)。さらに編笠の中の七郎を解き放とうとしますが――いや、これはさすがに不自然なムーブでした。
 ほとんど縮地の法並みの勢いで超ダッシュしてきた虹七郎には面を割られ、七郎は銀四郎の小束で落とされ…そして面の下の素顔を見た虹七郎たちの反応は――というところで来週に続く。


 あと二ページ、いや一ページあれば! という気持ちになってしまうラストでしたが、しかしこの辺りの一瞬の攻防を描いたせがわ先生の筆は冴えに冴えて迫力満点。静と動を使い分けた画のタッチはやはり実にいい。

 しかし文字通り面が割れたのもさることながら、七郎が落とされたのは地味にダメージ。自分たちの状況を外に知らせる手段が絶たれたことが、さてこの後どう響くことでしょうか。「やられたなあ・・七郎」という台詞が、さりげにダブルミーニング的に使われているのも面白いところです。


 それにしても次回、面の下から現れた十兵衛の貌はどんな表情を浮かべていることでしょうか。来週も読むことができるのは誠に嬉しい限りです。

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