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2007.10.07

今週の「Y十M 柳生忍法帖」 出陣うぐいす侍

 月曜日が祝日で二日早かった今週の「Y十M 柳生忍法帖」。ただ一人会津の城に行くと言う十兵衛に対し、ほりにょたちが取り出したのは、彼女たちが飼っていた鶯、その名も七郎、というところまでが前回のお話でしたが…

 さて、鶯を連れてどうなるものかというのは十兵衛先生ならずとも当然の疑問。ほりにょのみなさんは、何事もなかったら放して下さいと言いますが――なるほど、放したらみんなの元に帰ってくるように仕込んであるのだな、と感心したのもつかの間、そんな仕込みはしていないと…

 おいおい、それでは何の意味があるんだと思えば、城の回りで見張っていますと、一歩間違えたら十兵衛先生の決意が無駄になりそうなことを言い出すほりにょの皆さん。そんなこと言っても、いつ放たれるかわからないものを…と思えば、念力で見張るから大丈夫と無茶なことを言い出します。

 そりゃあ、切っちゃった○○を念力で生やすよりはラクだとは思いますが(って、同じ山風作品とはいえよりによって何たる喩え)、それにしてもここまでくるとちょっとアレじゃないかと…
 などというこちらの失礼な感想を微塵に打ち砕いたのは、ほりにょの皆さんの目に浮かぶ涙なみだナミダ。
 …わかってるんだろうな、やっぱりみんな。本当は十兵衛先生だけでなく、自分たちの身も要求されたのを、いわば身代わりとなって、黙ってただ一人城に向かおうという十兵衛の心のうちが。

 十兵衛の想いがわかるからこそ、行けばまず間違いなく必殺の死地が待つ会津の城に向かう十兵衛を止めることはできない。ましてや共に行くこともできない。それだからこそ、無茶は承知でせめて鶯だけでも――
 まァこれはこちらの勝手な想像ではありますが、しかし五人の女性の美しい涙と、それに見送られて鶯入りの編笠と共に出陣する十兵衛の姿を見ると、こう思わざるを得ません。
(特にさくらの涙が印象的で…ボーイッシュを通り越してますます夜叉丸みたいになっただけに、一層その「女の涙」が胸に迫ります)

 …まあ、肝心の別れの言葉を「ホケキョ」と邪魔されてはかなわんですが(何だかほりのぶゆき先生の世界ですな「うぐいす侍」)。

 閑話休題、古今に例のない風流な出陣を行った十兵衛ですが、しかし向かう先は、おのれ以外はほとんど全て敵という、これまた古今に例のない地獄の戦場。果たしてこれにどう挑む、般若侠!
 …あ、真っ正面から堂々と入場ですか。これではどちらが城の主かわからない。被りものを取れとでかい声を張り上げた銀四郎の小物っぷりが際だつ、十兵衛先生の貫目にもううっとりです。

 さあ、いよいよ次々回あたりはあれか、あれが来るのか!? と胸ときめかすこちらをじらすように、来週はお休み…ってちょっと!

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