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2007.10.15

「獣拳戦隊ゲキレンジャー」 修行その三十三「フレフレガッチリ!カンフー忠臣蔵」

 …大丈夫です。URLを間違ったわけでも、ここが特撮ものブログになったわけでもありません。
 今週の「獣拳戦隊ゲキレンジャー」は、何故か突然時代劇編。詳しい粗筋はこちらをご覧いただくとして、簡単に言えばエロクラゲ敵の力でレギュラー陣が飛ばされてしまった先は、なんと元禄十五年十二月十四日の江戸だった…ということで、忠臣蔵の世界にゲキレンジャーが乱入することになります。

 いきなり、アバンでタイムスリップ→時代説明→納得という超星神シリーズでもようやらんような超展開に驚かされますが、まだまだこれは序の口。あてどもなく江戸の町を彷徨うゲキレンジャー五人が争闘の気配に駆けつけた彼らがそこに見たのは、毛利小平太に刀を突きつけてる吉良上野介!
 何故吉良上野介が直接、それも屋敷の外で刀を!? と突っ込む以前に、ここで毛利小平太とは…

 毛利小平太とは、浅野内匠頭の遺臣で、討ち入りの盟約に加わりながら、討ち入りの直前になって最後に脱盟したことで知られる人物。大胆にも吉良家へ潜り込んで情報収集を行うなど、事前の探索に大活躍しながら脱盟した彼の存在は忠臣蔵にまつわる謎の一つであり、忠臣蔵ものの小説・ドラマでもかなりの割合で登場する人物ではありますが、まさかこのようなところで毛利小平太の名を聞くとは…
 結局、ここで吉良――に取り憑いていた臨獣アングラーフィッシュ拳ムコウアに負わされた傷が元で小平太は討ち入りを断念した、ということになり、意外なところで意外な(意外すぎる)新解釈に出会って大いに嬉しくなってしまいました。

 さて、実は吉良には、ゲキレンジャーたちを追ってきた怪人が取り憑いており、それがための上記の吉良の妙な活躍だったわけですが、魔人と化した吉良に対して、如何に四十七人でかかろうが、到底勝てるわけがない(おお、伝奇だ伝奇!)。そこでゲキレンジャーの出番…となるわけですが、ここで黄色の小娘による忠臣蔵解説が、吉良極悪人説に立つ非常に偏向したものが大いに不満――いや、さすがにここでアレコレ言うのも野暮ってものですけどね。
 ちなみにここで内匠頭の未亡人である瑤泉院様(演じるはいとうかずえ)も登場、赤穂浪士に仇討ちさせるためとはいえ、吉良を化け物から救って欲しいと願う瑤泉院にちょっと感心しました。

 さて、そこで赤穂浪士たちより一足先に、親切に表札のかかった吉良邸に乗り込むゲキレンジャーでありますが、ここで何故黄色い小娘はノリノリで陣太鼓など叩いているのか…。おかげで何故か清水一学をはじめとする吉良家の侍がワラワラと湧いてきて、大変なことに。
 ここで、さすがに無関係の侍たちを、それも赤穂浪士討ち入りより先に斬るわけにはいかない、そしてまた自分たちにとっては刀は馴れない武器――というわけで、刀を捨てたゲキレンジャーたちは素手のアクションでバッタバッタと侍たちを薙ぎ倒すという寸法で、これぞタイトル通りのカンフー忠臣蔵。この辺りのアクション設計は実に面白くて、まずはこのシーンが今回の最大の見せ場といったところ。さすがに東映ならでは…と感心しました。
 福本清三先生も、清水一学役で登場。二刀流(…って、なんでこんなところでも妙に史実通りなのだ)で大暴れして、最後はきっちり斬られ…いや殴られてくれました。

 さらにここに、同じく江戸時代に飛ばされてきていたゲキレンジャーの不倶戴天のライバル・理央とメレも登場。元の時代に帰るには、ムコウアの持つ操獣刀なるアイテムが必要――というわけで、渋々ながらも手を組んで共に戦うというナイスな展開。巨大化したムコウアには、限定スペシャルメカの呉越同舟獣拳合体・ゲキリントージャで激突(この時、ムコウアに吉良のパーソナリティーが逆に移ったかのようにフナ侍うりうり攻撃など始めるのが愉快)。これを倒して元の時代に戻って、とりあえず一件落着…というお話。


 いやはや、最初に話を聞いたときには一体どうなることかと思いましたが、キャラ配置などに凝ったところも見られ、なかなか楽しめた今回の時代劇編。赤穂浪士たちの「本懐」という言葉に、自分たちと同じ戦士の結びつき――それがサブタイトルの「フレフレガッチリ」――を見る主人公たちという構図も、もう少し深く描いて欲しかったようにも思いますが、面白かったと思います。

 ちなみにこの手のエピソードの見所の一つであるコスプレは、まあ、こんなもんかな…というところでしたが、ただ一人、ダメな亭主をかいがいしく世話する莫連女という、櫛巻きお藤さんみたいなキャラをノリノリで演じきったメレ様が異常なハマりっぷりで感動しました。理央と二人っきりで暮らせたのであれば、タイムスリップもむしろ渡りに船だったのじゃないかと思うと、ちょっと切ないですね。ゾンビだけど。

 正直なところ、お話的にはあまりにも突然で、忠臣蔵というネタ的にも呉越同舟合体というアイテム的にも、十二月にやった方がいいんじゃ? という気も大いにしますが、これはまあ、色々と事情があるのでしょう。映画村のスケジュールとか。
 今回の出演者の何人かは、東映の時代劇や、もしあれば「超忍者隊イナズマ」の続編に出演することになるのではと思いますが、その時が来るのが楽しみですね。

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