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2007.11.28

「真田十勇士」(ファミコン) 今なお色褪せぬユニークなシステム

 私、実はレトロゲームというやつが大好きで――というか、中学生くらいの頃やっていたゲームが今ではレトロゲームと呼ばれてしまっているわけですが――暇を見つけてはちょこちょことプレイしています。
 レトロゲームも、最近は携帯電話のアプリに移植されたり、任天堂のWiiのバーチャルコンソールで販売されたりと昔に比べてだいぶプレイしやすくなっていますが、その中にも当然(?)時代劇ゲームが含まれています。
 今回紹介する「真田十勇士」もその一つ。ファミコンで発売された時代劇RPGが、今では携帯電話でプレイできるのですが、これが実はかなりユニークなシステムで、今なお色褪せぬ楽しさがあります。

 ゲームのストーリーは単純、徳川家康を倒すために、真田幸村が諸国を巡り十人の勇士を集めるというもの。内容的にも、まあよくあるお使いメインのRPGなのですが、システムが実に面白い。
 このゲームにおいては、幸村と十勇士のHP=配下の兵の数。兵隊が多いほどHPが大きく、ゼロになると戦闘不能になってしまうのは当たり前ですが、実はこのゲームには経験値やレベルというものがないので、戦闘を繰り返していれば自動的に兵隊が増えていくというわけではありません。ではどうするかと言えば、フィールドに出現する敵を説得して、自分の配下に加えていくのですね。だからうまく立ち回れば、敵を倒さないでも自分たちの力をどんどん高めていくことができる――つまり、戦闘を繰り返さなくてもクリアできるというのは、当時の作品としてはずいぶん斬新だと思います。

 そしてこのシステムをさらに面白くしているのが、プレイヤーキャラと敵の種別による相性の設定。プレイヤーキャラには、それぞれ種別――たとえば佐助は甲賀忍者、才蔵は伊賀忍者、伊左入道は僧兵――が設定されていて、そのそれぞれについて、敵との戦闘・会話の相性が設定されています。
 この相性が良い相手であれば、説得して仲間にしやすい、もしくは戦闘してもたやすく倒せるのですが、相性が悪い相手に対しては、説得しても攻撃され、攻撃してもダメージはさっぱり…ということになります。

 このゲームではプレイヤーが最終的には幸村+十勇士の十一人パーティーという、これまたこの時期のゲームには非常に珍しいくらいの大所帯になるのですが、それだけ人数がいると、それぞれの個性が発揮しづらくなるところを、この相性の設定により、うまくそれぞれの出番を用意することに成功しているのには感心します。
(出番と言えば、十勇士は非戦闘時にそれぞれ一つずつ固有の特殊コマンドを持っていて、それを発揮してプレイを有利に進めたり、謎を解いたりするのがまた実に面白い)

 もっとも、逆に言えばこの相性を知らなければ手も足も出ないのが欠点と言えば欠点、経験値稼ぎしてキャラを強くすることもできないので、一度ハマるとジリ貧になったままゲームオーバー、というのも特に序盤にもよくある話。
 まあこの辺りは、キャラよりもプレイヤー自身の経験が必要と解すればよいのでしょう。いずれにせよこのHP=配下と、相性の二つのシステムの採用により、凡百のRPGでは及びもつかない面白味が生まれていることは、大いに評価すべきでしょう。

 もちろんファミコン時代のゲームではあり、今の目で見ると山のように厳しい部分はありますがそれはご愛敬。レトロゲームファン、時代劇ゲームマニアであれば、十分楽しめるのではないかと思います。
 発売元のケムコは、バーチャルコンソールにも参入しているので、いつかこちらでもプレイできるようになるのでは…と密かに期待している次第。


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