「オヅヌ」第三巻 藤原氏衝撃の正体
今日から通常営業です。新年最初に紹介するのは朝松健原作の古代伝奇アクション「オヅヌ」の最新第三巻。
オヅヌら「キ」の民の生き残りが一族の秘宝を求めて疾走する一方、藤原不比等の出生の秘密を知った妖術師・韓国広足はこれを利用すべく暗躍、そして宮中では肉親・男女の愛憎がもつれて…と、いよいよ伝奇ものらしく物語が転がってきました。
この巻のハイライトは、やはりオヅヌらの宿敵ともいえる藤原氏回りのドラマでしょう。
藤原氏としての自分に誇りを持つ不比等。しかしその自分の出自があろうことか――と知った時の不比等の姿は主人公のライバルというよりも、どう見てもヒロインです。ありがとうございました(真面目な話、コウやウノササラよりも美人さん)。
が、本当のクライマックスは実はその後。衝撃の事実をタテに不比等の父・鎌足を強請ろうとする広足が見たものは――
不比等の出自に驚かされつつも一息ついたまさにそのタイミングに、ドカンともっともっと衝撃の――いや、さすがにこの展開ばかりは予想できなかった――事実をぶつけてくる、その呼吸があまりに絶妙すぎて、ひっくり返りそうになりました。
これからいよいよ「キ」の民の秘宝争奪戦と、宮中での勢力争いが激化することが予想されますが、双方に大きく関わる藤原氏がこういう存在であれば、その中で担う役割というものもまたそれにふさわしいものになることでしょう。
ストーリー展開が些か緩やかなのが毎度のことながら気にかかりますが、いよいよ佳境に入る物語に期待させていただきます。
しかし怪忍・小子部の栖軽の正体は、やっぱり…
「オヅヌ」第三巻(梶原にき&朝松健 幻冬社バーズコミックス) Amazon
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