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2008.02.10

「鞍馬天狗」 第四回「山嶽党奇談 前編」

 もう原作とはなるべく切り離して考えるようにしようと思いつつ、なかなかそうできない悲しさを勝手に抱えつつ見てます「鞍馬天狗」。今週は「山嶽党奇談」の前編、鞍馬天狗と新選組の前に、第三勢力たる暗殺結社・山嶽党が出現します。

 京で相次ぐ殺人――ただでさえ勤王だ佐幕だとテロ/カウンターテロと続く中で、一連の殺人が性質を異にするのは、それが勤王でも佐幕でもない、殺人を金で請け負う秘密結社・山嶽党によるものだということ。
(…まあ、秘密と言いつつ、犯行現場をあっさり白菊さんに目撃されたり、そこを天狗にあっさり追い払われたりするわけですが)

 勤王でも佐幕でもないということは、そのどちらの味方をするということであると同時に、そのどちらにも牙を剥きかねないということ。
 お互いに激しく争いながらも、共にこうした金による殺人を良しとはしない鞍馬天狗と近藤勇は、共にこの山嶽党を敵に回すことになって…という展開。

 ライバル同士が共通の敵を迎えて、(心ならずも)手を組むというのは、エンターテイメントの王道パターンの一つですが、ラストでは山嶽党の大群(ほんとにえらい数)を、天狗と近藤勇は背中を合わせて迎え撃つことに…あ、結構格好いい。

 が――ここであえて文句を付けると、ちょっと共闘が早かったのではないかなあ…という印象はあります。そもそも、宿敵と言いつつ、天狗と近藤は、これがほぼファーストコンタクト。それ故にお互い共闘に抵抗が薄かったということかもしれませんが、何というか、こう、何度も戦ってきた同士が手を組む方がよかったのではないかなあ、という気がします。

 冒頭で言っていることに反して恐縮ですが、原作ではこのエピソードはもう少し後、このドラマ版ではラストに予定されている「角兵衛獅子」の次のエピソードなのですが、この順序が逆になってことで、上記の違和感が生まれたのかな、と思います。
(まあ、こんなのは小さなことではありますが…何よりも、原作の杉作少年という、ある意味一番ニュートラルな視点がなくなったのは大きいかと)

 もちろん、ドラマにはドラマなりの思想があっての構成となっているのは間違いない話。後編で物語が、そして何よりも天狗と近藤の関係がどう展開するのか、見届けたいと思います。
(ダブル桂小五郎はどうでもよい)


関連記事
 「鞍馬天狗」 第一回「天狗参上」
 「鞍馬天狗」 第二回「宿命の敵」
 「鞍馬天狗」 第三回「石礫の女」

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