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2008.03.17

「怪異いかさま博覧亭」第2巻 妖怪馬鹿、真の目的?

 まことに失礼ながら、ほとんどノーマークの状態から飛び出してきて、そのギャグセンスとビジュアルでたちまちこちらを虜にしてくれた妖怪人情コメディ「怪異いかさま博覧亭」に、待望の第二巻が発売されました。

 主人公で妖怪馬鹿の見世物小屋主・榊をはじめとして、様々な登場人物と登場妖怪が繰り広げる騒動を描いた本作ですが、その騒々しくもどこかまったりした感覚は、この第二巻でも健在。
 お話やギャグのネタ自体は、榊の親友で四つ目屋(大人のおもちゃ屋さん)の杉忠がほとんど全エピソードにでずっぱりのせいか(?)、結構シモ方面に行きがちなのですが、しかし絵柄の可愛らしさと、ポンポンとテンポよくギャグが連発されるおかげで、下品という印象がないのは、これはお見事と言うべきでしょう。

 しかし今回何よりも感心させられたのは、主人公のキャラクターの掘り下げであります。
 元々第一巻の時点から、基本はどうしようもない妖怪馬鹿ながらも、どこか(いい意味での)鋭さを感じさせる人物として描かれていた榊ですが、第二巻の冒頭のエピソードでは、彼が見世物小屋を開く真の目的の一端が描かれます。
 その目的自体は、決して古今絶無というものではないのですが、しかし、彼の言動を振り返ってみれば――特に第一巻に収められたろくろ首少女・蓬との出会いのエピソードなど――あ、なるほどと頷けるものがあるのがうまいところ。
 何よりも、榊に、「見世物と晒し物は違う」と、彼の実体験を踏まえた重みのある言葉を、サラリと言わせてしまう(描写してしまう)あたり、思わず唸りました。


 冒頭に続きまことに失礼ながら、掲載誌のマイナーさもあって知名度の点ではまだまだ…な本作。しかし絵柄といい内容といい、いつブレイクしてもよい作品! ――と言っては、これは妖怪馬鹿のはしくれとしての私の身贔屓(?)に見えるかもしれませんが、しかしそれだけの魅力ある作品であることは自信をもって言い切れます。
(まあ、妖怪ネタの絡めてのお話の絵解きの部分が、それまでのギャグの饒舌さと、ちょっと噛み合わせが良くない部分もあるのですが…)

 物語の中の博覧亭では相変わらず閑古鳥が鳴いている…どころか既に住人となっていますが、現実での本作の人気は、門前市をなすほどになって欲しいと切に感じる次第です。


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