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2008.06.12

「天誅4」制作発表会に想う

 第一報から少しく時間が経ってしまいましたが、忍者ゲームの雄「天誅」シリーズの最新作にしてナンバリングタイトル「天誅4」製作発表会のニュースは、私にとってちょっとした驚きでした。今日はシリーズの歩みを振り返りつつ、思うところを少し。

 そもそも「天誅」とは何かと言えば、プレイヤーが忍者となって敵地に潜入し、様々な任務を果たしていくという、スタイルのアクションゲーム。忍者と言っても超人的な忍法が使えるわけではなく(つまりバッサバッサと敵を倒すわけにはいかず)、任務達成のためには物陰に隠れ、人目を盗み…文字通り忍ぶことが必要となるのが、本シリーズのユニークな点であります。
 このタイプのゲームはいわゆるステルスアクションと分類されますが、私の知る限りステルスアクションを「和」の世界で成立させてみせたのは本シリーズが初めて。第一作が出たときには、その手があったか! というコロンブスの卵的な驚きとともに、「忍者ごっこ」をリアルな形で成立させてみせたゲームデザインのセンスに感心したものです。

 さて、今年ではや十周年ということで、シリーズの作品数もかなりのものとなっています。移植版やアッパーバージョンを除いたとしても、
・立体忍者活劇 天誅(1998 プレイステーション)
・天誅 弐(2000 プレイステーション)
・天誅 参(2003 プレイステーション2)
・天誅 紅(2004 プレイステーション2)
・天誅 忍大全(2005 PSP)
・天誅 DARK SHADOW(2006 ニンテンドーDS)
・天誅 千乱(2006 XBox360)

ということになりますが、実は作中の設定年代がバラバラなことで、ストーリー順に並べると、弐-DS-天誅-紅-参(千乱は番外編、忍大全は天誅~4までの間に使用キャラクター毎にエピソードが入ります)になるのが何ともややこしく、しかし(設定ファン的には)面白いことになっているものです。


 さて、前置きが長くなりましたが、今回の「天誅4」発売の報で私の目を引いたのは二点。
 まず一点目は、開発スタッフが初代「天誅」のアクワイアに戻ったこと。これは、シリーズの成り立ちをご存じない方には「?」かと思いますが、簡単に言ってしまえば、「天誅 弐」までとそれ以降では、シリーズタイトルは同じながら、開発スタッフが異なっているのであります(詳しくはこちらをご覧下さい)。

 シリーズタイトルが同じで、スタッフが(時にキャストも)異なるというのは、映画などではよくあることですが、ゲームでもしばしばあるというのは、ゲーム好きの方であればよくご存じかと思います(大抵その場合、昔からのファンは涙を呑むことが多いのですが…本シリーズの場合どうだったかはこの際置いておきます)。
 その後アクワイアは、別メーカで「忍道」という、「天誅」を発展させた忍者ステルスアクションゲームを開発することとなったため、アクワイアが「天誅」シリーズにタッチすることはもうないのか、と思っていたのですが――この「天誅4」で復帰するとは、嬉しい驚きであります(同時に、「忍道」の立場は…という気もしますが)。
 実に五年ぶりのナンバリングタイトル(=シリーズ本編)といういわばリスタートの作品を、オリジナルスタッフが手がける、というのは、これはある意味実に相応しい組み合わせであり、そして何よりも、シリーズファンにとっては実に嬉しいニュースでしょう。

 もう一点私が驚いたのは、本作のプラットホームがWiiとなったことです。
 興味のある方はよくご存じかと思いますが、現在の据え置きゲーム機においては、Wiiが爆発的な売れ行きを見せている一方で、PSシリーズの継承機たるPS3の方は勢いが今ひとつ(というより既に…)。
 さて本シリーズは上記の通り元々プレイステーションで始まり、展開してきたもの。それがここでリスタートというべき作品をWiiで発売するということは、上記の現在のゲーム業界、ソフトメーカーの動向を考えると、実に興味深いものがあります。

 もっとも、ソフトの売上げという点で見ると、Wiiで売れているのは任天堂のものがほとんど…というのが現在の状況。そんな中で、シリーズのナンバリングタイトルを投入してくるということは、冒険のようでいて、逆にメーカー側の覚悟、気合いの入れようが感じられます。大げさに言えば、本作が、今後のWiiでのソフト動向を占うカギとなるかも…という気持ちすらあるのですが、さて。

 何はともあれ、Wiiユーザーとして、「天誅」ファンとして、発売を楽しみに待っている次第です。ちょっと気が早いですが、発売日に買って紹介するつもりです。


「天誅4」(フロム・ソフトウェア Wii用ソフト) Amazon


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