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2008.08.01

「大帝の剣」(漫画版)第2巻 一種のなんでもあり感?

 夢枕貘の原作を、韓国の新星・渡海がビジュアル化した漫画版「大帝の剣」の第二巻が登場であります。物語はまだまだ序盤ですが、個性的なキャラクターが続々登場、なかなかに賑やかなことになってきました。

 ストーリー的には、ほとんど原作をそのままなぞっており、その意味では原作読者には新味はないのですが、しかしそれだけにビジュアル面が逆にインパクトを持って迫ってくる本作。
 第一巻ではメインキャラがほとんど源九郎しか登場しませんでしたが、この第二巻では牡丹・姫夜叉・申・破顔坊とお馴染みのキャラクターが続々と登場。原作でのイメージを十分以上に踏まえつつも、そこに渡海氏独自の生真面目なまでのリアリズムが加わって、印象的な造形となっています。

 もっとも、時代劇というよりも武侠もの的なデザインには違和感を感じる方もいるかもしれませんが――牡丹などは原作挿絵からずいぶん変わっているだけに特にそう感じるかもしれません――これはこれで原作にもあった一種のなんでもあり感に通じるものがあるかな、という気もいたします。

 正直なところ、あまりに展開がゆったりしていて不安になる面もあるのですが、しかし読んでいる間はこのペースで良いのだ、と思えてしまう不思議な本作。掲載誌である「コミックビーム」同様、マイペースで、しかし途切れることなく描き継がれていけば良いのかな、と感じるところです。


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