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2008.08.06

「赤鴉 セキア」第2巻 赤鴉衆、薩摩を蹂躙す?

 江戸時代後期、海外から迫る脅威に立ち向かう混血の隠密集団・赤鴉衆の活躍を描くかわのいちろう先生の時代アクション漫画の第二弾であります。
 第一巻ではフェートン号事件の背後での赤鴉衆の活躍が描かれましたが、この巻からは、長崎を舞台に企てられる薩摩藩の巨大な抜け荷計画に、赤鴉衆たちが挑むことになります。

 単行本表紙で「薩摩抜荷編」と題されたこのエピソードの中心となるのは、江戸から長崎にやってきた御庭番・明楽勘介(にしても明楽は、村垣の次に御庭番ではメジャーな姓になった感が…)。彼が、任務で赤鴉衆と出会い、捜査を進める中で、赤鴉衆一人一人の素顔も描かれていくこととなります。

 …というか、この巻に収められたエピソードは、「薩摩抜荷編」というよりも「薩摩蹂躙編」と表したくなる展開。毎回毎回、赤鴉衆の一人一人の、キャラ紹介を兼ねた活躍の中でものすごいかませ犬扱いにされる薩摩隼人の皆さんが、何だか不憫にすら思えてきます。
(一人一人がバカ強い上に、更に仲間まで増えるから本当に始末に負えません。彼らを敵とする者に呪いあれ)

 …と、冗談はさておき(いや冗談ではないんですが)、キャラ紹介にストーリー展開が食われた部分がなきにしもあらずですが、かわの先生のアクション演出は相変わらず達者で、特に敵味方様々な武術を操る人物ばかりの今回は、その描き分けを見ているだけでもなかなか楽しいのです。
 特に、明楽が遣うのは馬庭念流の剣と、時代漫画ではちょっと珍しい流派なのですが、その特徴的な構えと技の描写が面白く、感心させられました。

 ちょうど掲載誌の今月号で、今回のエピソードは完結しましたが、もちろんまだまだ続く赤鴉衆の戦い。一人一人のキャラクターが見えてきたところでもあり、単行本の続巻はもちろん、今後の展開も楽しみであります。


 にしても今回の単行本の帯、私以外に喜ぶ人がいるのかしらんというニッチな仕掛けでちょっと驚いた。


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