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2008.10.28

「主水之助七番勝負 徳川風雲録外伝」 二番勝負「人斬り斑平」

 柴錬ファン的に第一話を見てググッと期待が高まった「主水之助七番勝負」。今回は花を愛する悲劇の剣鬼「人斬り斑平」であります。

 宿敵たる善鬼を追っての旅の途中、高遠藩に立ち寄った主水之助。そこでは家老襲撃、世嗣の暗殺未遂と次々と不穏な事件が起きておりました。請われるまま家老の元に留まった主水之助は、藩主の側室・三奈と、彼女の幼馴染みである花作りの青年・斑平と出会うのですが…
 こんな今回のエピソード、サブタイトルから判ってしまうように、実はこの斑平こそが凄腕の暗殺者ではあるのですが、彼の振るう剣にはもちろん理由があって…というのが泣かせどころ。

 さて原作の斑平は、その出生から「狗の子」と蔑まれ、ただ花の栽培に精魂を傾ける寡黙な男という設定。ある出会いがきっかけで抜刀術に開眼したことから、藩政を巡る暗闘の中で刺客として利用されてしまう悲劇の剣鬼として描かれていました。
 ドラマの方では、花を栽培していることと暗殺者として利用されるという点は共通ですが、大きく異なるのが、ドラマでは斑平が血刀を振るうのは、藩主の側室となった幼馴染みを守るためである点。原作に比べると甘々ではありますし、ベタではあるのですが、これはこれでいいのです。
(ちなみに原作の方では、斑平が振るう刀が実は…という伝奇的ネタが実に面白いのでこちらも必見)

 ドラマではこの斑平を水橋研二氏が好演。原作でのビジュアル的はもっとアレなのですが、しかし小説とドラマで共通している、純粋で孤独な魂の持ち主という斑平のキャラクターのイメージを見事に具現化しており、普段の静かな佇まいから、殺陣の際の「正統な剣術を知らない者が本能で振るう剣」の動きに豹変するのも、なかなか良かったと思います。

 も一つ、斑平に剣を会得させたのが実は…という本作ならではの因縁付けも、なかなか面白かったと思います。「伝授する」ではなく「会得させる」のが、らしくてよろしい。


 ドラマそのものはもちろん、原作をどのようにアレンジしてくるか、これからも楽しみです。
 と、いきなり次の回の原作がわからない…


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