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2008.12.01

「戦国ゾンビ 百鬼の乱」第2巻 裏の主人公大活躍?

 あまりに直截なタイトルと、そのタイトルを裏切らぬ直球ど真ん中な内容で、第一巻の時点で我々好き者を虜にした「戦国ゾンビ」の待望の続刊であります。

 武田信勝と、彼女を守る武田の精鋭・赤葬兵七人衆が、無限に増殖していく不死身の怪物たちに重囲され…という場面で終わった第一巻ですが、続く本書では、更なる地獄と、そして怪物たちの正体の一端が描かれることとなります。

 本作に登場するゾンビは、人肉を喰らい、そして彼らに殺された者も同様の怪物と化してしまうという、ロメロ流ゾンビとして描かれていますが、本作でも彼らは大活躍(?)。
 獲物を見るやゾンビにはあるまじきスピードで接近してくるわ、一度倒されたように見えても更なる強さを身につけて襲いかかってくるわ(クリムゾンヘッド?)と、ただでさえ反則的な存在だったのが、もうどうやったら勝てるのか…とため息が出るような存在として暴れ回ります。
 武将たちの野望も、兵たちの忠義も、人々の人情も…全て飲み喰らって暴れ回るゾンビたちの姿は、恐ろしいを通り越していっそ爽快ですらあり、赤葬兵たちが表の主人公とすれば、ゾンビたちは間違いなく裏の主人公と言ってよいかと思います。

 さて、その赤葬兵の側も、ある意味パニックホラーのお約束というべきか、ある者は孤独な死闘の中で成長し、ある者は過去の「ちょっといい話」を語り――とそれぞれ人間ドラマを見せてくれますが、遂に初の犠牲者が出てしまいます。
 身も蓋もない言い方をしてしまえば、たぶんこの人かこの人が最初に死ぬだろうな、という人物のうちの一方ではあったのですが、しかしその死に様は、こちらのひねくれた予想を裏切る実に熱く切ないもの。強力のゾンビ相手に見事な組討術を見せてくれたその勇姿は決して忘れません。

 しかし尊い最初の犠牲者にもかかわらず、一行を襲うのは更なる絶体絶命の危機。一方では全ての鍵を握る山本勘助が遂に姿を見せ、この地獄絵巻誕生の理由が明かされようというところで、いよいよ盛り上がる本作。このまま一気に結末まで突っ走っていただきたいものです。


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