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2009.01.18

「浪花の華 緒方洪庵事件帳」 第2回「想いびと」

 先週より始まりました「浪花の華」第二話は、先日文庫化されたばかりの原作二巻目「北前船始末」の冒頭に収められた「神道者の娘」のドラマ化。主人公・章の師の息子・耕介の悲恋物語であります。

 ある日、耕介の恋人・おあきと引き合わされた章。龍天王寺の舞楽見物に出かけた三人ですが、章はそこで舞台の上に謎の女・左近を見つけ、楽屋を訪ねることに。
 そこで偶然、神職を束ねる役人・塩野と出会って顔色を変えたのはおあき。その晩、何者かに塩野は殺害され、以来おあきは行方不明に…
 おあきの潔白を証明すべく、章と左近は再び行動を共にすることとなって…というのが今回のストーリーであります。

 かつて塩野に関係を迫られていたというおあき――その彼女が持っていたお守りの持つ意味が、事件の真相を物語るというのが今回の眼目。
 正直なところ、三十分に収めるには微妙に尺が苦しく、話がポンポンと進みすぎて折角のミステリ的趣向があまり機能していなかったのは残念なお話。
 さらに言えば、事件の背景として存在していた、江戸時代の神道統制の状況に関する描写が、ほとんど触れられなかったのも、原作から考えると、実に残念ではあります。

 それでもなお、状況が二転三転していくストーリー展開はやはり楽しく、しっかりチャンバラも盛り込まれていて――千明様のダブル剣指の決めポーズは正直微妙でしたが――エンターテイメントとして見る分には、まず問題なしでしょう。


 ちなみに、左近が耕介に語ったおあきの言葉は、原作には存在しない件。最初見たときには、ちょっと余計なこと言っていないかな、と感じましたが、傷口に塩擦り込む千明様の精神攻撃章の知らない左近の優しさを示すエピソードということで、これはこれでありなのでしょう。

 も一つ原作にないと言えば、女性であるために舞台に上がれず、裏方に徹するしかなかった左近が、ドラマでは舞台に上がっていたのはいかがなものか――その不安定な立場が、左近という複雑なキャラ造形の重要な要素だというのに!
 …と思う方もいるのではないかな、という気もしますが、あれは前回の章をボコったシーンと同様(同様?)、千明様ファンへのご褒美なのでいいのです。…いいのか?


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