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2009.02.02

「浪花の華 緒方洪庵事件帳」 第4回「哀しき宿命」

 気がつけば早いものでもう折り返し地点の「浪花の華」。前回、その正体を明かした左近の秘められた葛藤と、自分なりの戦いを決意した章の活躍とが描かれていきます。

 今回の原作は、「禁書売り」に収められた「異国びと」。原作では通算第三話にあたるエピソードです。

 異国人らしき謎の男が残した紙片を手に入れた章。そこに左近のいる「高麗屋」の文字を見つけた章は、早速彼女の元に飛んでいきます。
 が、出会った左近は今回の仕事に不満顔。自分の仕事と紙片に関係があると知った左近は章に解読を依頼、初めて見る言葉を相手に四苦八苦しながらも一晩でやり遂げた章ですが、その内容は…

 前回、大坂の守護神とも言うべき存在として語られた在天別流ですが、しかし彼らとて世俗の権力から完全に自由なわけではない…ということが語られる今回のエピソード。
 一見、天下御免のスーパーヒロインに見える左近も、自分の良心に照らして意に染まないものであっても、一族の任務とあらば堪えねばならない…って結局堪えないのですが、それはともかく、その通り一遍ではない複雑さが左近の魅力の一つでもあります。

 そしてもう一つ描かれるのは、彼女と、在天別流の長である兄の関係です。
 長の家に生まれたとはいえ妾腹の娘である彼女が兄に対して向ける視線は、単なる兄とも、単なる長に向けるものと異なる複雑なもの。今回の事件は、異国に消えた妹を求めて海を渡ってきた兄を描いたものですが、その兄妹とオーバーラップして、左近の兄妹関係が描かれていくのがまたうまいと感じました。

 さて、左近のドラマが掘り下げられる一方で、負けていないのは章の方。前回、自分なりの戦いを決意した彼に早速巡ってきた活躍の機会。
 左近のような力はなくとも、自分には自分にしかできないことがある――そう信じる章の顔は、作中の師の言葉ではありませんが、これまでと違う、一皮剥けたものと感じられます(今までのヘタレ演技はこのためだったのか! と感じてしまうほど…)

 そんな章の強さを知り、自分の弱さを見せた左近がラストに見せた、おそらくは最初の名前での呼びかけ――二人の距離が確実に変化していることを示す、粋な演出で、見ているこちらもニヤニヤしてしまいました。


 …でも、今回の千明様の裏名場面は、冒頭で「ワシのシマで好き勝手しくさって…」と言わんばかりの表情でワナワナ震えているシーンだと思います。


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