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2009.03.01

「浪花の華 緒方洪庵事件帳」 第8回「蘭方医の戦い」

 いよいよ残すところはあと二回、真剣に名残惜しくなってきました「浪花の華」。
 千明様の男装を拝見できるのもあと二回orz…というのはさておき、原作のラストエピソードが、前後編で展開されることとなります。

 前回ラストで師匠から江戸留学を打診された章の前に現れたのは、師の同門の蘭学者・日高と佐伯の師弟。しかしその日高が市中で射殺され、その現場には左近の姿が。
 左近の関与を疑う(左近殿だったら殺しの道具はゴーゴーボールだろうJK)のを口実に、江戸行きを告げてもあっさりスルーされ、大いに凹んだ章の前に現れたのは、事件の犯人である佐伯で…

 そしてここからが今回のハイライト。蘭学を世に認めさせ、その力で社会を変えていこうとする佐伯と、蘭学はあくまでも人を救うためのものと信じる章、共に蘭学を学びながらも、全く信念を異にする二人が、真っ向からぶつかり合うこととなります。――これこそが「蘭方医の戦い」。

 かつて章は、自分の戦いは、蘭学者として、医師としてのものだと決意しますが、ではその戦いは何のためのものであるのか?
 二人の対決から描き出されるのは、人生の重大な岐路を前にしての章の戦いの目的であり、そしてそれは同時に、章のさらなる成長の証であります。
(この辺り、章の成長に焦点を当てて描いてきたこのドラマの到達点として、実にうまいと思います)

 そしてその場に駆けつけた左近をかばって、凶弾に倒れる章――と、その身を守ったのが、懐に入れていた医術の道具というのはベタもベタですが、人を支配する道具として蘭学を用いる者の銃弾を、人を守るために蘭学を用いる者の道具が防ぐというのも、分かり易く象徴的で良いと思います。

 そしてもう一つのハイライトは、章が撃たれた時の左近殿の動揺っぷり。いやはや、鬼神のようなツンデレぶりに感動いたしました。
 真面目な話、それまでのクールな彼女が、章が撃たれた瞬間、仮面を脱ぎ捨てたように豊かな表情を見せるのが非常に印象的で、左近の章への想いが、このシーンで一気に爆発した感があります。

 このまま最終回でもいいのでは、という感じの二人はさておき、場面変わって現れたのは、左近に撃たれて川に消えた佐伯。やはり川落ちは生存フラグだよな、というのはさておき、その復讐の魔手は天游先生を狙って…というところで次回ついに最終回。予告を見ただけで期待感が募りますが…


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関連サイト
 公式サイト
 築山桂オフィシャルサイト つきやま楽所

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コメント

次が最終回なんですね。
9回って、なんだか半端ですよねぇ。
どんな大人の事情があるんだか…。

しかし、三田さんの栗山さまレビューは楽しいですね(^_^)。
真面目な解説と栗山様なコメントのギャップに、前回のレビューも笑わせていただきました!
次回の栗山様レビューを楽しみにしております。

投稿: たぬき | 2009.03.02 13:50

たぬき様こんばんは

考えてみれば中途半端な回数ではありますね…番組改編期を見据えてのことでしょうか。


そして千明様レビューを面白がって下さってありがとうございます。ある意味、あれがメインです!

…という冗談はさておき(目が真剣ですが)、あと一回、ラストは気合いを入れていきたいと思います。

投稿: 三田主水 | 2009.03.03 23:35

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