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2009.05.15

「風が如く」第2巻 でっこぼこな力

 ファンキーな俺様石川五右衛門伝「風が如く」の第二巻が発売されました。この巻に収録されているのは、斎藤道三との対決編。燃える油を巡り、稲葉山城を炎に染めての一大活劇が展開されます。

 相撲対決の果てに、金太郎と坂田さん(パンダ)に自分を認めさせた五右衛門。彼が狙う次なるお宝は、現代からタイムスリップしてきたバイクの燃料となる燃える油・下衆燐(げすりん)であります。
 本作での斎藤道三は、この下衆燐を一手に収めることにより、一介の油商人から大名にのし上がったという設定という史実アレンジっぷりにまずひっくり返りますが、道三が口に含んだ下衆燐を自在に吹き散らして火をつけるという少年漫画的アクションも楽しいところです。

 しかし下衆燐を巡る五右衛門vs道三のタイマンは、クライマックスへの前振りに過ぎないのがたまらない。周囲を顧みず、勝手気儘に振る舞う五右衛門が絶体絶命の危機に陥ったとき――力になるのは、やっぱり仲間たち。
 幼女に現代の高校生にドレッド金太郎にパンダに…もう無茶苦茶な面子が一つの目的に向かうという展開は、ベタもベタ――特に根性なしの高校生・ワープくんが立ち上がる様など――ではあるのですが、奇想天外なアクション(米原先生の画力が唸る!)も相まって、大いに燃えさせていただきました。

 そして、でっこぼこながら何よりも大きな力を得た五右衛門が狙うものは何か…というところで、これから彼らの前に立ち塞がるであろう、巨大な敵が出現したところでこの巻は幕。
 この強大な相手を向こうに回して五右衛門が何をやってくれるのか、どこまでやってくれるのか――これからも、大暴れの末に去っていく五右衛門一派を見送る道三の如く、気持ちよく「やられた!」という気分にしてもらえそうです。


「風が如く」第2巻(米原秀幸 秋田書店少年チャンピオンコミックス) Amazon


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