「大帝の剣」(漫画版)第3巻 天魔降臨編、無事完結
「コミックビーム」誌連載中の漫画版「大帝の剣」ですが、ゆったりと、しかし順調に回を重ねて、この第三巻で原作小説第一巻の「天魔降臨編」完結の運びとなりました。
何しろ夢枕獏作品の第一巻といえば、とにかく凄いキャラクターが後先考えずにガンガン飛び出してくるわけですが、それはこの巻でも同様。原作でも一、二を争う怪物であるところの権三が初登場し、画を担当する渡海氏一流のリアリズムでもって、その異形のお披露目をしてくれます(ちなみにその元になった熊の描写がまたえらく迫力あって…)
そしてそんなこの巻のハイライトは、何と言っても謎の美剣士・牡丹と美貌の怪忍者・姫夜叉との対決。立っているだけで実に絵になる両者ですが、その両者(というより姫夜叉)が怪人バトルを繰り広げてくれるのですから楽しい。
姫夜叉の無限に伸びる黒髪など、決して珍しい技ではないのですが、しかし超絶の存在・超絶の技であっても真っ正面から描くと渡海氏の画で見ると、これが実に艶やかに美しくも、悪夢めいた迫力があって実に良いのです。
一方、主人公の源九郎さんは、夢枕獏的ワクワク感を申に語ったり、夢枕獏的腹のさぐり合いをおやかた様としたり、夢枕獏的小粋なトークを蘭(だよな? しかしさすがにあの髪型はいかがなものか…)としたりと、早くもちょっと地味な扱いでしたが、あのキラキラしたつぶらな瞳には勝てません。
さて、次の巻からは「妖魔復活編」に突入。まだまだ役者は増えていく――それも怪物クラスが――ことになりますので、それを渡海氏が如何にビジュアライズしてみせるのか、楽しみなのです。
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