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2009.06.02

「危機之介御免 ギヤマンの書」第1巻 だいぶ弱気の危機之介!?

 「マガジンZ」誌で「第一部完」となりながら、「電撃黒マ王」誌で復活した「危機之介御免」。本書はその第二部「ギヤマンの書」の第一巻であります。

 相も変わらず無職満喫中の主人公・危機之介こと富士見喜亀之介。今回彼が引き受けることとなった危機は、オランダ商館長警護。本作ではお馴染みの田沼意次からの依頼で引き受けたこの危機ですが、しかし謎の敵の出現に加え、幕府の先手組にまで追われることに。
 依頼の背後にあったのは、国内、いや海外を巻き込んだ権力闘争。その渦中に巻き込まれた危機之介は、最大の危機に瀕することになります。

 ここでサブタイトルとなっている「ギヤマンの書」とは、かの「ターヘル・アナトミア」のこと。
 「未曾有の価値あれど脆し」という意味を込められたこの書物は、実は本作のパイロット版ともいうべきドラマCD「未来之危機」にも登場しています(そちらで初登場した杉田玄白と娘の糸は、今回も大活躍)。 しかし、本作では、田沼と一橋、紅毛人と南蛮人、蘭学と漢方という対立構造がより明確に描かれることにより、緊迫度がさらに増した感があります。


 が、個人的には大きな不満点が一つ…それは、しばらく見ない間に、ずいぶん危機之介が弱気になってしまったこと。

 もちろん、今回の危機は単なるフリーターが背負い込むには大きすぎるものですし、今回しでかしてしまった失敗も、あまりに重いものではあります。
 しかし、だからといって、絵師として充実しているウタをうらやましがったり、そのウタに「俺はきっと災いなんだ…」と弱音を吐いたりする危機之介は、見たくなかった…というのが正直なところです。

 と、主人公がそんな状態の一方で、源内のおっちゃんの存在感は相変わらず。
 色々な意味で追いつめられた危機之介と共に、飄々と超兵器満載のボートで追っ手を蹴散らしつつ逃走するシーンは、シリアス度の上がった本作でも屈指の無茶っぷりで、何だか安心しましたが…

 いつまでもおっちゃんに圧倒されてる危機之介ではないと信じて、続きを待つ次第です。


「危機之介御免 ギヤマンの書」第1巻(海童博行&富沢義彦 アスキー・メディアワークス電撃コミックス) Amazon


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