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2009.06.24

中里融司先生のご冥福をお祈りします

 既にネット上のあちこちらで報じられていますが、6月18日に中里融司先生がお亡くなりになられました。
 先生が、ライトノベル、架空戦記、そして何より時代小説と、様々なジャンルで活躍されていたことは今更言うまでもありません。ただただ、エンターテイメント小説界における損失の大きさに愕然とするばかりです。

 私は生前の先生には飲み会の席で何度かご一緒した程度ですが、非常にきさくでいつもにこやかな方だったという印象があります。
(恥ずかしながら、訃報でお年を知って驚きました。もう少し年齢の近い方だと思っていました…)
 以前から体調があまりよろしくないようにうかがっていましたが…せめてもう一度お会いしたかった、と今更ながらに思います。

 私が先生の作品に初めて接したのは、学研M文庫の「寛永妖星浄瑠璃」でしたが、それ以来、討たせ屋喜兵衛シリーズ、世話焼き家老星合笑兵衛シリーズ、出戻り和馬償い剣シリーズと、いつも楽しませていただきました。
 時代小説の枠組みをきっちりと守りながらも、そこから巧みに踏み出して、独自の味わいを――特にキャラ立ての巧みさの点でそれは顕著だったと思います。ヒロインとか――生み出していたのが、中里時代小説の何よりの魅力であったと、個人的には思います。

 私は特に世話焼き家老星合笑兵衛シリーズの大ファンで、ひそかに「いま一番過小評価されているシリーズ」と失礼にも呼んでいたのですが…もうあの面々に会えないかと思うと、何とも言えない想いにとらわれます。
(確か、シリーズの最終巻を執筆中とうかがっていましたが…)

 それにしても、つくづく早すぎる…としか言いようがありません。
 今はただ、ご冥福を心からお祈りするのみです。


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